知英、女優として活躍することへの決意
大倉かおり、清智英による同名マンガを映画化したスイッチング・エンターテイメント『レオン』で、女好きなワンマン社長と身体が入れ替わってしまう地味なOL・小鳥遊玲音を演じた知英。K-POPアイドルから女優へ、華麗な転身を遂げた彼女の決意とは。
知英と竹中直人が合体…できる!?映画『レオン』フォトギャラリー
NHK紅白歌合戦にも出場したK-POPグループ、KARAを2014年に脱退後、日本で女優活動を始めた知英。女優を目指したきっかけについて、グループ時代に日本で出演したドラマ(「URAKARA」)の際、「相手役とのセリフのやりとりの面白さから、純粋にお芝居をやりたいという気持ちが湧いてきた」と語る。
テレビドラマ「地獄先生ぬ~べ~」ではダブルヒロインである雪女・ゆきめ役で出演し、映画デビューを飾った『暗殺教室』シリーズでは、原作の人気キャラクターであるセクシーなスゴ腕暗殺者、イリーナ・イェラビッチを演じた。グループ時代、メンバー内で最年少だったこともあり、ほかのメンバーから「マンネ(末っ子)」とかわいがられていた彼女を知る者としては、その変貌ぶりに驚きである。
2016年には、「JY」名義で歌手活動を再開する中、主題歌も担当した連続テレビドラマ「ヒガンバナ~警視庁捜査七課~」に帰国子女の監察医・薫子役で出演。もともと語学が得意だったことや、日本の映画やドラマ好きだったこともあり、その流暢なセリフ回しで、違和感なく日本人を演じたことも大きな話題になった。
テレビドラマ「オーファン・ブラック~七つの遺伝子~」では1人7役を演じるなど、さらなるステップアップを遂げている彼女だが、長編映画初主演となる『レオン』では、竹中直人演じる女大好きなワンマン社長と心と身体が入れ替わってしまう地味なOL玲音役に挑戦。竹中や山崎育三郎らを相手に、変顔で絶叫したり、頭にカーラーを着けたまま踊ったり、妄想で国民的怪獣のような姿になって街を崩壊させたり、と見事なコメディエンヌぶりを発揮する。「コメディー作品への出演は念願だった」と語る彼女だけに、まさに女優生命を懸けた捨て身の演技ともいえるだろう。
「軽い気持ちで日本に来ているわけではないので、どんな難しい役に出会うことも、自分が成長するためのきっかけだと思っている」と女優としての強い意志を語る彼女。その一方、「これからも、もっともっとスゴい役が待っているんじゃないかな?」と笑みを浮かべる表情からは、もはや「マンネ(末っ子)」だった頃の彼女は感じられない。(取材・文:くれい響)
映画『レオン』は2月24日より全国公開