ヘザー・グラハム、セクハラ被害を告白!初監督作で体験談も
映画『ブギーナイツ』『ハングオーバー』シリーズのヘザー・グラハムが、初監督に挑戦した話題作『ハーフ・マジック(原題) / Half Magic』について、2月23日(現地時間)ニューヨークのAOL開催イベントで語った。
【作品写真】大胆な演技を見せた『キリング・ミー・ソフトリー』でのヘザー
本作は、映画の企画担当者のハニー(ヘザー)が、男性社会である映画界に嫌気がさし、友人たちと女性の地位向上を支持しながら、理想の男性を探していくというストーリー。ヘザーは監督だけでなく、脚本も執筆している。
本作を企画した経緯について、「(実生活で)恋人と別れてイライラしていた時に、その状態をユーモアで笑い飛ばす方法がないか考えていたの。企画をしていながら8年間も何も製作できずにいる映画もあって、フラストレーションを感じていたわ。そこで、男性優越主義の上司の下で働く女性フィルムメイカーを主人公としたコメディーを思いついたのよ。脚本を書いていた時はとても面白かったけれど、その後さまざまなセクシャル・ハラスメントのニュースが報道されて変わっていったわ」と明かした。ヘザー自身もセクハラ行為を受けた経験を持つそうだ。
映画には、自身の体験談も描かれているそうだが、なぜ主人公を女優ではなく、フィルムメイカーとして描いたのだろうか。「それは、個人的にもっと女性のフィルムメイカーが必要だと思っているからよ。現在、ハリウッドでは7%しか女性のフィルムメイカーがいないの。かなり低い数値だと思うわ。それに、女性監督や女性が手掛けたストーリーだと、製作へのゴーサインが出ないことが多いの。だから、女性のライターと女性の監督が、女性のストーリーを伝えることが、どれだけ重要か描きたかったのよ」と語った。
初監督については、「才能のある俳優たちがわたしとタッグを組むことに同意してくれたことは、自分をつねってみたほど信じられないことだったわ。参加してくれた俳優たちのファンでもあるし、彼らの演技はとても面白いから、撮影中はモニターを見ながら、口を隠して(撮り直しを避けるために)笑わないように気をつけていたくらいよ」と現場の様子を振り返った。
ヘザーの過去の恋人たちは本作を鑑賞しているのかと聞かれると、「彼らがどう感じるか興味あるわね。でも本作のキャラクター一人一人が、過去の特定の彼氏から生まれたわけではないの。何人もの彼氏の要素が一人のキャラクターに含まれているし、多くの男性は過去の自分の行動やふるまいに無知であることが多いから、気づかないかもしれないわね」と笑い飛ばした。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)