FF天野喜孝の描く『シェイプ・オブ・ウォーター』 幻想的なアートが公開
「ファイナルファンタジー」シリーズのアートワークなどで知られる人気アーティストの天野喜孝が、第90回アカデミー賞で最多13部門ノミネートを果たした、異種間の愛を描くファンタジー『シェイプ・オブ・ウォーター』の世界を独自に描いたコラボレーションアートが公開された。
『パンズ・ラビリンス』などのギレルモ・デル・トロ監督が、1962年のアメリカを舞台に、政府の極秘研究所の清掃員として働く孤独な女性と、そこに捕らわれた不思議な生物の愛を映し出す本作。いち早く本作を鑑賞した天野は、幻想的な“彼”のキャラクターに惹かれ、その神秘的なオーラを水のマントとして表現した。
映画について天野は「素晴らしいですね、60年代、70年代のアメリカは私の好きな時代で、とても好きな映画です。上部がカーブになっている主人公の部屋の窓の形から、私がアメリカで生活していたときを思い出しました」と絶賛。「この映画を観た後に、いろいろなイメージを拡がり、そのなかで”彼”が元々住んでいた場所に戻った時のイメージが見えてきました。水の中の神殿に住んでいて、“彼”は特別な水のマントを羽織っているイメージです。“彼”は、そういう存在だと思うんですね。そういう想いで、この絵を描きました」と証言する。
また、「この絵は、映画を観る前と後では、印象がすごく変わると思います」とも語っており、映画への期待も高まる一枚になっている。映画のオフィシャルサイトでは、PC・スマートフォンに合わせた壁紙をダウンロードすることも可能だ。
孤独だが慈愛に満ちた主人公イライザを演じたのは『パディントン』シリーズのブラウン夫人役でも知られるサリー・ホーキンス。彼女を支える優しい隣人役に名優リチャード・ジェンキンス、冷徹な政府の調査官役にマイケル・シャノン、イライザの頼もしい同僚役はオクタヴィア・スペンサー、そして本作のもう1人の主人公である“彼”は『ヘルボーイ』の半魚人エイブ・サピエン役などを務めたダグ・ジョーンズが演じている。(編集部・入倉功一)
映画『シェイプ・オブ・ウォーター』は全国公開中