「バイプレイヤーズ」の北香那、森見登美彦原作アニメ映画で声優
2月21日に急逝した俳優・大杉漣さんとテレビドラマ「バイプレイヤーズ」シリーズで共演していた女優の北香那が3月1日、都内で行われたアニメーション映画『ペンギン・ハイウェイ』製作発表会見に出席し、オーディションで主人公の役をつかみ取った時には感激のあまり思わず泣いてしまったことを告白した。この日は、3年ぶりに声優を務める蒼井優のほか、石田祐康監督、原作者の森見登美彦も来場した。
【写真】森見登美彦原作アニメ映画『ペンギン・ハイウェイ』製作発表
気鋭のアニメーションスタジオ、スタジオコロリドによる本作は、「夜は短し歩けよ乙女」の人気作家・森見の同名小説を、『台風のノルダ』(2015)の作画監督などで知られる石田祐康がアニメ映画化。突如街に現れたペンギンたちの謎を解くべく研究を始める小学4年生・アオヤマ君のひと夏の不思議な体験をみずみずしく描くファンタジー。
北は「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」(テレビ東京系・水曜21:45~)で大杉の付き人兼マネージャーのヒロイン・ジャスミンを好演し、可愛いと話題を集めている二十歳の女優。
オーディションでアオヤマ君役を勝ち取った北は「声優さんは憧れで、自分も声で仕事をすることが夢でもあったので、すごいドキドキしてオーディションに向かったことを覚えています」と回顧すると、本番では「お家でどうしゃべろうかと考えたことをパッと出せたんじゃないかなと思っています」と自信があったことを明かして笑顔。しかし、「決まったと聞いた時は感極まって泣いてしまった」そうで、半分ほど収録が終わっている中、初めて知らされたエピソードに石田監督は驚いていた。
アフレコを初体験した北は「映像のアオヤマ君の表情や口の動きに合せてしゃべることが本当に難しくて、声優さんって凄いなと改めて思いました」としみじみ。また、アオヤマ君と同年代の妹がいるので、小学4年生の男の子を観察しに授業参観に行ってきました」と自己流役づくりを紹介するが、「どういう感じなのかとずっと見ていたけどアオヤマ君みたいな子がいなくて……」と苦笑い。とはいえ、「大人っぽく振る舞っているけど子供っぽい子は、実は子供の要素がたっぷりあるとか、なるほどねと刺激を受けたこと」があったそうで、それらを「しゃべり方に加えてみました」と話していた。
さらに、現場では「蒼井優さんだ! とドキドキが止まらなかった」ことも打ち明ける北。そんな北の声優ぶりについて、アオヤマ君の初恋相手でペンギンの出現に関わるミステリアスな歯科助手の「お姉さん」役を務める蒼井は「完璧です。初めてじゃないみたい」と感心しきりだった。(取材:錦怜那)
映画『ペンギン・ハイウェイ』は8月より全国公開