最終回の「バイプレイヤーズ」!大杉漣さんにスタッフ、思いつづる
2月21日に急性心不全のため急逝した大杉漣さんが出演していた人気連続ドラマ「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」(テレビ東京系・水曜21:45~)が3月7日、最終回を迎える。放送に向け、番組スタッフが大杉さんにコメントを寄せた。
前作「バイプレイヤーズ ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~」は、2017年1月クールに金曜深夜枠(24:12~24:52)で放送。大杉漣さんをはじめ、遠藤憲一、田口トモロヲ、松重豊、光石研ら名バイプレイヤーが集結し、本人役として出演。中国の巨匠による『七人の侍』リメイク版の出演条件として、「クランクインまでの3か月間、共同生活を送ること」のミッションを下された面々が一つ屋根の下で暮らすさまが描かれた。好評につき第2弾では放送帯を水曜22時台(21:54~22:48)へと移し、朝ドラ出演のロケ地を間違えて無人島に漂着した5人の物語が紡がれた。
最終回のサブタイトルは「バイプレイヤーより愛をこめて」。朝ドラ「しまっこさん」のクランクアップを間近に控えたある日、予知夢のような夢を見た大杉は、スタッフへの恩返しを決意。一方、その日に島を離れることにした遠藤、田口、松重、光石の4人だが、島ハウスを出る前に大杉が書いたある手紙を発見する……というストーリーが展開。劇中劇「しまっこさん」には本田望結、吉田羊、野間口徹、森下能幸、でんでんのほか、渡辺いっけい、滝藤賢一も出演。渡辺は志麻子に大きく関わる役を、滝藤はでんでん演じる宮大工の弟子を演じる。
監督の松居大悟は亡くなる直前まで撮影していた大杉さんを「20日の夜に『僕ら勝手に芝居してるんで、松居さんの好きなように撮ってくださいね』って話したこと。いつも現場の最初と最後に『監督、おはようございます』『監督、お疲れ様でした』と声をかけてくれること。少年のような笑顔。お芝居に対する姿勢。仲間への想い」と回想。プロデューサーらとともに亡くなった大杉さん、そして最終回放送に向けて、以下のようにコメントを寄せている。(編集部・石井百合子)
<コメント全文>
プロデューサー:濱谷晃一(テレビ東京制作局ドラマ制作部)
最終回までぜひ放送してほしい、というテレビ東京へのお問い合わせを驚くほどたくさんいただきました。 キャスト・スタッフも「漣さんもきっと望んでいるはずだ」という思いのもと、一丸となって最終回完成に向けて突き進みました。相変わらずおじさんたちがわちゃわちゃしていて、右往左往していて、ゆるくて笑 えるコメディです。でも、最終回の完パケを見て、本当に完成させて良かったと思いました。関わって下さ った皆さんに対し感謝に堪えません。この 5 人での最後の『バイプレイヤーズ』を是非ご覧ください。
プロデューサー・監督:浅野敦也(ドリマックス・テレビジョン)
バイプレイヤーズはラブもサスペンスもテーマもない“ゆるシブコメディ”です。でも“テーマ”はあるかもしれません。一つは“友情”です。キャストも、ゲストも、スタッフも友情があるからワチャワチャ出来る。そんな幸せな空間がここにあります。本人役を演じるドラマですが、偽りなき友情がここにあります。 もう一つは“笑える”こと。つらい事があってもおじさん達のワチャワチャを見てクスクス笑ってもらうこと。笑えるドラマにするために全力を尽くすこと。最終回も全力で笑わせにいきます!是非ご覧ください!
監督:松居大悟
20日の夜に「僕ら勝手に芝居してるんで、松居さんの好きなように撮ってくださいね」って話したこと。いつも現場の最初と最後に「監督、おはようございます」「監督、お疲れ様でした」と声をかけてくれること。少年のような笑顔。お芝居に対する姿勢。仲間への想い。
僕にとって、あなたは、とてつもないスターで、憧れで、それなのに監督扱いしてくれて、僕はいつも、どうしていいかわからず、なんとなく笑っていました。
現実なんか塗り替えて、何度でも何度でも面白い芝居をしてもらっていいですか。あなたがだいすきです。
おかげで一生やめられなくなりました。
5話のタイトルは「バイプレイヤーより愛をこめて」にしました。バイプレイヤーズスタッフを代表して、あなたに、愛をこめて。オンエア、みてください。