ADVERTISEMENT

忽那汐里、ハリウッド躍進での意欲「挑戦できるところまでは挑戦したい」

ますますの活躍に期待してます!忽那汐里(ロサンゼルスのNetflix本社で行われた『アウトサイダー』特別試写会にて)
ますますの活躍に期待してます!忽那汐里(ロサンゼルスのNetflix本社で行われた『アウトサイダー』特別試写会にて)

 2006年「第11回 全日本国民的美少女コンテスト」 で審査員特別賞に輝き、翌年「3年B組金八先生」(TBS系)で女優デビューを果たすと、ドラマに映画、そしてポッキーのCMで“ポッキーダンス”披露など、幅広く活躍してきた忽那汐里。オーストラリアに生まれ育ち、バイリンガルとしても知られる忽那は、2018年、3本の海外映画『アウトサイダー』『オー・ルーシー!』『デッドプール2(仮題)』の公開を控え、国際派女優としての道を歩み始めている。今月、ハリウッドデビュー作となったNetflix映画『アウトサイダー』のロサンゼルスで行われた特別試写会にて、ハリウッドで役を得る意義などについて彼女に聞いた。

ジャレッドが極道の道に!『アウトサイダー 』 予告編

 『アウトサイダー』は、世界最大級のオンラインストリーミングNetflixが初めてオール日本ロケで描いたオリジナル映画。終戦後の大阪を舞台に、囚われの身から解放された元米兵が極道としての人生を歩み始めるさまを描き出す。『ブレードランナー 2049』『ダラス・バイヤーズクラブ』などのオスカー俳優ジャレッド・レトーが主演を務め、日本から浅野忠信椎名桔平ら実力派俳優が集結、『ヒトラーの忘れもの』でアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたデンマーク人監督のマルティン・サンフィリートがメガホンを取った。

ADVERTISEMENT

 そんな本作で忽那は、ジャレッドふんする元米兵ニックと愛を育むことになる重要な役どころの美由役をオーディションで約300人の中から勝ち取った。それも最後のジャッジを下したのは、相手役のジャレッドだったという。「オーディション数回と、最終的にはジャレッドさんが選ぶと言われて、ジャレッドさんとスカイプしたのが最後だったと思います。スカイプでは読み合わせとかはなく、作品の話とか、役の話とか、ちょっとしたことを話しただけでした。ジャレッドさんは外国にお仕事に行かれているときだったみたいで、その合間を縫ってスカイプをしてくれたんですが、すごく暗い場所からかけてきてくださって……(笑)。それに、ジャレッドさんは反射型のサングラスをしていたので、目は見えずに反射している自分しかみえない感じで。表情も見えないし、手ごたえは正直そんなになかったんです」。

 しかし、実際のところ、サンフィリート監督も「会った瞬間にこの人こそが美由だとわかりました」と忽那に決めていたそうで、後日、彼女のもとに出演決定の連絡が入ることに。そんなことを知らずにオーディションに励んでいた忽那は、「やっぱりオーディションを一回ではなく、何回も受けて、だんだんと役に近づいていって、それで受かるというのはうれしかったです」と当時を振り返り、喜びをにじませる。そして、いざ撮影が始まり、苦労したこともあったという。「私はジャレッドさんと2人のシーンが多かったのもあって、日本と違うなって思ったのが、1シーンの撮影でも全然違うことを監督から求められたことですね。監督がアイデアをどんどん盛り込んでいくタイプで、2人の距離がもう一歩縮まっていく様子を見せたいと。それこそ、ものすごく緊迫したシーンで、ジャレッドさんの帰りを待つところとか、緊張して待っているはずなのに、『銃で警官ごっこをして!』みたいなリクエストがあったり(笑)。どういう心境でやったらいいのかわからなかったんですけど、そういうのが多くて。シーンにもよりますけど、毎テイク全然違う感じでとか、セリフも変えたりとか。でも、後半はちょっとずつ慣れてきて、あとさき考えずにできるようになったと言いますか、そこまで柔軟性をもってやるのに慣れていなかったので、いい経験になりました」。

ADVERTISEMENT

 忽那の海外進出への兆しは2015年ころから見えていた。同年には、日本・トルコ合作『海難1890』(田中光敏監督)や香港出身ウェイン・ワン監督作『女が眠る時』で、印象深い役を務めている。そして、本作ではオスカー俳優を相手に堂々かつ大胆な演技を披露、今年はさらに第70回カンヌ国際映画祭批評家週間で上映された寺島しのぶ主演の『オー・ルーシー!』(日米合作)に出演、ハリウッドメジャースタジオの『デッドプール2(仮題)』で“物語の鍵となる役”を務めることになっている。バイリンガルという強みもあって、忽那が世界で活躍するのは自然なことのようにも思えるが、彼女自身、日本で女優業を始めたときにハリウッドを意識したことは全くなかったそうで、「不思議なんです。英語圏で育ったはずなのに、やっぱり10年以上日本に住んで、こうやって外国で仕事すると、異国での撮影という感じがするんです。住んでいるときとはまた違う、そういう感覚の違いは感じますね。また違う環境に来てる、って感じがするんです」と慣れない経験であることを明かす。

 そういった新たな環境での学びが、彼女の女優としての輝きに磨きをかけているのは確かだろう。「こうなったら、挑戦できるところまでは挑戦したいなと思ってます」とまっすぐな瞳で彼女は語る。「ハリウッドではアジア人の役もちょこちょこあるんです。でもここ数年、日本人の役を中国人の役者さんがやっていたり、アジア人の役者さんたちがちゃんと役をもらえているということ自体は、とてもポジティブなことです。でもやっぱり日本人の役は日本人ができたらいいな、という気持ちもあります。なので、オーディションで勝ち取っていけるようにがんばりたいなと思っています」。こんなにも頼もしい彼女の言葉に、国際派女優としての資質を感じずにはいられなかった。(編集部・石神恵美子)

映画『アウトサイダー』はNetflixにて配信中

『アウトサイダー 』 予告編 » 動画の詳細
  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ツイート
  • シェア
ADVERTISEMENT