『トゥームレイダー』新生ララ・クロフトはこうして生まれた!オスカー女優、驚がく肉体改造の理由
アンジェリーナ・ジョリー主演のヒット作を、約15年を経てリブートした映画『トゥームレイダー ファースト・ミッション』(3月21日公開)で、新たに主人公ララ・クロフトを演じた女優のアリシア・ヴィキャンデルが、驚がくの肉体改造の理由と共に、本作にかける思いを語った。
ララ・クロフトは、豊富な知識と、高い身体能力を誇るトレジャーハンター。今回の『ファースト・ミッション』では、ララが探検家になるきっかけとなった任務が描かれるており、劇中のララは、普通の女子大生。ロンドンで自転車を駆るメッセンジャーをしながら、総合格闘技のジムに通う肉体派だが、資産家にして偉大な冒険家でもある父の失踪が心に重くのしかかり、人生における目的を失っている。『リリーのすべて』(2015)でアカデミー賞助演女優賞を受賞したアリシアにとっても、演技力を生かすうってつけの役だ。
「この映画が、現実の生活に根差した物語になっている点が気にいっているわ。彼女はまだ、ロンドンでメッセンジャーとして働く女の子で、自分が遺跡を発掘し、屈強な男たちと生き残りをかけて戦うことになるなんて思ってもいない。全く経験がないのよ」とアリシアは語る。
そんな新たなララ像を作るべく、アリシアは、1週間のうち6日間ジムに通う日々を4か月続け、徹底的に体重を増やした。「この仕事の特権ね。短い時間で、あらゆることに長けているようなフリをするの」と笑う彼女だが、ロッククライミングに総合格闘技、ボクシング、水泳、自転車の運転、アーチェリーなど、ララの特技の練習にもかなりの時間を費やしたという。しなやかでありながら、ゴムが詰まったような彼女の筋肉も、本作の見どころのひとつだ。「ララは魔法のように突然強くなるわけじゃない。しっかりとした背景があるからこそ、壁をよじ登ったり、戦ったりできるんだってことをみんなに見せたかった。襲い掛かってくる敵を倒すことができる存在だってね」。
そのため、スタントシーンもほとんど自分でこなしたが、激流にのまれるシーンだけは、かなりキツかったと漏らす。「入念に準備をしても、水の動きは予想がつかないでしょ? そんななかに、手を縛られた状態で、25回も放り込まれて、常に冷静でいなくちゃいけない。全てが安全に進むようにね。本当につらかったけど、終わったときは最高にクールな気持ちだった。ずぶ濡れだったけど!」。
そんなアリシアだが、女優として成功する前は、さまざまな仕事についていたという。「リーバイスでは2年間働いていたし、カフェでも1年。花屋にレストラン、靴屋で働いたこともあったわ」と振り返りながら「誰かに無理だと言われても、演技の仕事を得るためにトライし続けていた。映画の話になっちゃうけど、ララは、父親の会社を受け継ぐべきだと言われたり、人生においてやりたいことを尋ねられたりする。でも、若い子たちにとってそれは、時に難しいこと。見つけるのに、すごく時間もかかることがあるから、プッシュするべきじゃないと思う」と語ると「私には、演技があって本当にラッキーだったわ」と笑みを浮かべた。(編集部・入倉功一)