カンヌ女優賞!ダイアン・クルーガー11年ぶり来日!緊張の瞬間振り返る
女優のダイアン・クルーガーが23日、青山の東京ドイツ文化センターで行われた映画『女は二度決断する』来日記者会見に出席、カンヌ国際映画祭で女優賞を獲得した瞬間を振り返った。この日は、監督のファティ・アキン、俳優のデニス・モシットも出席した。
カンヌ、ベネチア、ベルリンの世界三大映画祭で受賞した俊英ファティ・アキン監督が世界規模で活躍するダイアン・クルーガーとタッグを組んだ本作。ドイツ人による爆破テロ事件で愛する夫と息子を失った女性の苦難の日々を描き出す。ダイアンは本作の演技が認められ、「第70回カンヌ国際映画祭」女優賞を受賞している。
舞台に立ったダイアンは「皆さんこんにちは、今日はおこしいただいてありがとうございます。わたしにとって大事な作品になりました。11年ぶりの来日はお母さんと一緒に来ています。桜の季節に来られてうれしいです。今回の来日では桜を見られたらと思っています」とあいさつ。
「わたしにとってカンヌ映画祭は特別な夜になりました」というダイアンは「金曜の夕方にプレミア上映があったのですが、撮影をギリギリに終わらせて、ファティが速攻で編集を終えたので、誰も(完成した映画を)観ていなかったんです。だから、(レッドカーペットの)階段を上がったときはドキドキしたのを覚えています。カンヌのお客さんは厳しいですからね。上映が終わって、照明がたかれた時に、なんともいえない空気を感じて。すばらしい瞬間でした」と述懐。
そして上映翌日、賞が発表されるクロージングでは「帰り支度をしていたんですけど、そこにファティが電話をしてきて、何かの賞を取ったと泣いていて、わたしも泣いてしまいました。会場にはファティと一緒に行ったのですが、まさか女優賞とは思っていなかったので、ビックリでした。神経をすり減らしながら挑んだ作品なので、皆さんに認められたということは本当にありがたい気持ちでいっぱいでした」と満足げな顔を見せた。
本作は、ダイアンにとって初のドイツ語セリフでの作品となる。「長い間、ドイツ映画をやりたいと思っていたけど、なかなか機会がなくて。ファティと初めて会ったのがフランスというのも面白い状況でしたが、彼と仕事をするのが長年の夢だったので、ようやく仕事ができました。願わくば、今後もドイツで演じるチャンスにつなげられたら」と誇らしげな顔を見せた。(取材・文:壬生智裕)
映画『女は二度決断する』は4月14日からヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開予定