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思わず涙…『ボス・ベイビー』は弟から兄へ50年分のラブレター

おしゃぶりやるよ - 映画『ボス・ベイビー』より
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 全国映画動員ランキングで初登場1位となるなど日本でもヒット中のアニメーション映画『ボス・ベイビー』のトム・マクグラス監督がメールインタビューに応じ、非常にパーソナルな作品だという本作に込めた思いを明かした。

マジでうまい!ムロツヨシ&芳根京子が吹き替えた映画『ボス・ベイビー』本編映像

 中身はどう考えても大人(スーツを着てブリーフケースも下げている)なボス・ベイビーと、そんなちょっと普通じゃない“弟”の登場に一人立ち向かおうとする兄ティムの姿をコミカルに描いた本作。子供の想像力をアニメーションで見事に表現しており、ティムとボス・ベイビーの凸凹コンビぶりに大笑いさせられる一方で、これまで両親の愛を独占していた子供が新しく生まれる兄弟をどう受け入れ、どう愛するのか、兄弟の絆に胸を打たれる作品でもある。

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 マクグラス監督は末っ子で、2歳違いの兄がいる。「多くの兄弟がそうであるように、兄と僕とは生まれてこの方、互いに競い合ってきた。家族というのはしばしば腹立たしい存在でもある。親友でもあり、最悪の敵でもあるから。兄と僕もよくケンカをしたけど、親友だった。大人になるにつれ、兄は僕の人生の中で一番近い人間になったんだ」。だからこそ家族と兄弟のライバル関係を描いた本作を、マクグラス監督は「50年分の僕から兄へのラブレター」と表現する。「兄はプレミアに来てくれたんだけど、彼が映画を観ている様子を見るのは、僕にとって大きな喜びだったよ。最後は泣いてくれていたしね」とマクグラス監督の思いに、兄も思わず涙していたと明かした。

 天上でたくさんの赤ちゃんがベルトコンベアーに乗せられ、「家族向き」か「経営向き」かをくすぐりで笑うか否かによって選別されるオープニングはチャーミングでありながら、後々大きな意味を持ってくる名シーンだ。「兄弟のライバル関係以外でこの映画のテーマの一つとなっているのは、僕たちは仕事と家庭の両立にしばしば苦労するということだ。映画のラストではそれを象徴的に示している。羽根でくすぐるとボス・ベイビーが何も反応しないというのは、元々は単なる映画の最初に出てくるジョークだったんだ。でもストーリーが進むについて、ティムが、ボス・ベイビーが気付いていない何かを気付かせる鍵を持っていることに僕たちは気付いた。そうして、このくすぐりが、ストーリー上より重要なポイントになったんだ」とマクグラス監督。

 「コメディーをやるのはいつでも楽しいが、大変なのは、観客が気に掛けてくれるようなキャラクターを生み出すこと。それができれば、映画の最後には観客の心を震わせ、もしかしたら感動の涙を流してもらえるかもしれない。 “笑い”は人々の心への近道なんだよ」と笑って泣ける作品作りの秘けつにも触れていた。(編集部・市川遥)

映画『ボス・ベイビー』は公開中

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