『君の名前で僕を呼んで』北京国際映画祭のラインナップから外される
4月15日から開催される北京国際映画祭に出品上映されることになっていた『君の名前で僕を呼んで』が、ラインナップから外されることになったと、Deadlineほか各媒体が伝えた。
【動画】日本では4月27日公開『君の名前で僕を呼んで』予告編
17歳と24歳、2人の男性の出会いと恋を描く本作は、脚本家のジェームズ・アイヴォリーが本年度アカデミー賞脚色賞を受賞したほか、ティモシー・シャラメの主演男優賞など主要3部門でノミネートされた。日本では4月27日から公開予定だ。出品取りやめの詳しい理由は伝えられていないが、映画の内容の規制に関する決定権を有している、中国共産党中央委員会宣伝部の判断であるようだ。
中国では昨年6月、ネットキャスティングサービス協会が、アブノーマルな性描写を含むコンテンツを禁止する法令を、オンラインサービスのプロバイダーたちに発令していることから、本作についてもセクシャルマイノリティーをテーマとしていることへの対処だった可能性が考えられる。中国には、約7万人のLGBTの人々がいるとのことで、今回の措置は、大きな波紋を呼びそうだ。(鯨岡孝子)