池松壮亮、ハードな撮影で記憶が飛ぶような経験
俳優の池松壮亮が1日、都内で行われたドラマ「宮本から君へ」記者会見に出席し、ハードな撮影により何度か記憶が飛ぶような経験をしたことを打ち明けた。
本作は1990年代に多くの若者を魅了した新井英樹の同名漫画の実写ドラマ化。文具メーカー・マルキタの新人社員で、恋にも仕事にも不器用な宮本浩が、営業マンとしても人間としても成長していく青春ストーリー。
「二日前くらいから異常な鼻のつまりを感じてまして、どうやらあれにデビューしてしまったかなと思っています……」と最近になって花粉症を発症したことを打ち明けて笑いを誘う池松だが、本役への思いを語る際には一転して真摯な表情に。そして、「とても高度な役。宮本は凄く誠実で、けがれのない人だと思うので、そういう人間をけがれのある自分が本当にやれるのか、自分にやれるだけの人間性と器があるのかどうか……、『宮本から君へ』というタイトルですけど、宮本から池松に問われている感じがした2か月間でした」と吐露。
また、1990年代が舞台の原作とは違い、本作では現代が背景になっていることから、サラリーマンが多い飯田橋などで本当にすれ違うような「実存感」を出すことを目指して挑戦したことを伝えた。さらに実際に坊主になって土下座をしたり、10月下旬の冷たい海に入ったりするなど、「何回か記憶が飛ぶような」ハードな撮影が多かったというが、本作が「社会とか人間がより欲にまみれてきたこの時代に必要な気がした」ということで果敢に挑んだことを明かす池松。「こんなにワーワー吠える役を今までやってこなかったので、声がすぐかれて大変でした」とも話すと、「坊主になって声がかれていると高校球児みたいで」と苦笑いもしていた。
この日は、星田英利、華村あすか、古舘寛治、浅香航大も来場。本会見が日曜日の午前中に行われたことが、実は自分のせいであることを池松の口から伝えられたという星田は、「鼻のつまりどころか、胸のつまりを感じています……」と告白して、会場を沸かせた。池松と初共演した古舘は「ずっと見ていて、いい俳優だなぁ。いつか一緒に出来たらな」と思っていたそうで、作品にも取り組みがいがあったことから、「俳優になって良かったと幸せを感じられる現場でした」と喜びを噛みしめていた。(取材:錦怜那)
ドラマ25「宮本から君へ」は4月6日より毎週金曜深夜0時52分~1時23分、テレビ東京系にて放送