沢尻エリカ×吉沢亮×犬童一心『猫は抱くもの』現場レポ
沢尻エリカと吉沢亮が出演する映画『猫は抱くもの』(6月23日公開)の撮影現場取材会が昨年11月に実施され、本作のメガホンを取った『ジョゼと虎と魚たち』などの犬童一心監督が撮影の合間に囲み取材に応じた。
今作では沢尻が元アイドルで現在はスーパーで働くアラサーの沙織を、吉沢が自分が沙織の「人間」の恋人だと思い込んでいるロシアンブルーの猫・良男を演じており、擬人化された猫たちとして水曜日のカンパネラのボーカル・コムアイ、「水曜どうでしょう」でおなじみの藤村忠寿など個性豊かなメンバーが出演している。ユニークな設定のストーリーだが、この日公開された撮影現場も普通のものとはかなり違っていた。
ロケ地として使用された群馬会館には「舞台」のようなセットが組まれており、そこに「ヒョウ柄」「黒白ブチ」「縞三毛」などをイメージした奇抜な衣装に身を包んだ演者たちが集結。「ねこすて橋」と呼ばれる、野良猫たちが集まる橋の下の設定なのだが元々の群馬会館のつくりもいかされていた。
映画の中に舞台があるような撮影現場。だがそれは映画と舞台を融合させようとしているのではなく、「映画をつくる上のやり方の一つとして、舞台を使ったら面白いかな」という着想からその手法を取っており、「あくまで映画として作っている」と犬童監督。
「女の子の心の中に入っていくような内容の映画なので、入っていった時の画作りを面白いものにするにはどうしようかと思って。そこを舞台ということにすれば、今まで観たことのない感じの映画にできるのではないか。新鮮なんじゃないかなと思った」と続けた。
「本物の猫」ありきの映画なため、時に撮影が「猫待ち」でストップしたり、逆に猫の演技に撮影現場全体が癒されたりもしていた。どのような作品になるのか全く予想がつかない映画の完成を楽しみに待ちたい。(編集部・海江田宗)