『若おかみは小学生!』アヌシー映画祭コンペ出品へ!監督は宮崎駿の一番弟子
ジブリ作品など数多くのアニメの作画監督を務めてきた高坂希太郎監督がメガホンを取った映画『若おかみは小学生!』が、アヌシー国際アニメーション映画祭のコンペティション長編部門に正式出品されることが明らかになった。
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1960年にカンヌ国際映画祭からアニメーション部門が独立して誕生した同映画祭。アニメーション専門の映画祭として最長の歴史を持ち、世界最大の規模を誇る。例年、フランス南東部の観光都市アヌシーで開催され、国内外の約230作品が上映、来場者は約12万人。今回で42回目を数える。
過去には、長編コンペティション部門で『紅の豚』(1992、宮崎駿)、『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994、高畑勲)がグランプリにあたるクリスタル賞を受賞。昨年は『夜明け告げるルーのうた』(湯浅政明)がクリスタル賞、『この世界の片隅に』(片渕須直)が審査員賞を受賞したことで話題となった。
『若おかみは小学生!』は、講談社の青い鳥文庫で累計発行部数300万部を誇る同名人気シリーズ(原作・令丈ヒロ子、絵・亜沙美)が原作。交通事故で両親を失い祖母の温泉旅館・春の屋で暮らすことになった小学6年生のおっこが、ユーレイ少年のウリ坊やライバルの秋野真月に助けられながら、次々と訪れる変わり者の客たちをもてなすため若おかみとして日々奮闘する。テレビアニメも放送中で、劇場版では原作でもテレビシリーズでも描かれない、両親とおっこの物語が描かれてゆく。
高坂監督は『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』の作画監督、『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』の原画を担当するなど長くジブリ作品に携わり、宮崎監督の一番弟子とも呼ばれる。2014年には作画監督を担当した『風立ちぬ』で第41回アニー賞キャラクターアニメーション部門ノミネート、東京アニメアワードフェスティバルではアニメーター賞を受賞。2003年の『茄子 アンダルシアの夏』で映画監督デビューし、本作は劇場公開作としては15年ぶりとなる。
選出を受けて監督は「私たちが手掛けた『若おかみは小学生』がアヌシー映画祭に選出され、驚いています。私的には初の長編映画です。しかも女児向けで『カワイイ』が大きなファクターであるこの手の題材は、今まで接したことがなく、大きなチャレンジでした」とコメント。
声優はテレビシリーズに続き、おっこ役を小林星蘭、ユーレイのウリ坊役を松田颯水、秋野真月役を水樹奈々が務めた。脚本を『映画 「聲の形」』の吉田玲子、音楽を『アウトレイジ 最終章』の鈴木慶一が担当する。(編集部・大内啓輔)
映画『若おかみは小学生!』は2018年9月に公開