二階堂ふみ「西郷どん」愛加那への思い語る
NHKで放送中の大河ドラマ「西郷どん」で西郷吉之助(鈴木亮平)の2番目の妻となる愛加那を演じる二階堂ふみが、鈴木と共演した印象や、愛加那役を務めて感じる自身の思いなどを明かした。
西郷が奄美大島に潜居していた時期に妻となる愛加那。二階堂は奄美大島をはじめ、愛加那ゆかりの地で行ったロケを、「目の前には大きな海。奄美の自然のパワーをたくさんもらいながら、自分が愛加那さんになったような気持ちで演技をすることができました。島での撮影は本当に楽しかったです」と笑顔で振り返る。
沖縄出身の二階堂だが奄美の海は「沖縄と違う」そうで、「波が立たなくて、静かで、百年前からあまり変わっていないような風景が今もそのまま残っていて、山の方に行ったりすると当時の空気がそのまま残っているような、異国のような場所でもありました」と紹介した。
愛加那については「強さと同時に繊細さも持っていて、相手を決して表面だけでは判断しない人だと思います」と紹介。「女性としてだけでなく人として臆さないところ、目の前にどんなに大きな壁があったり悲しいことがあってもそれを打ち砕いていくような、自分で当たっていって壁を壊していくようなところは、愛加那さんほどではないけれど、わたしも近い部分があるなと思いました」と親近感を持ったという。
主演の鈴木との息もぴったりの様子。「鈴木さんは体ももちろんですが、それ以上に心が広くて正面から愛加那を受け止めてくださいます。自分の中から湧き出てくるものを100パーセントぶつけようという気持ちでやっています」と笑顔を見せた。
愛加那役を通じて「発見したこともたくさんある」と話す二階堂。「自分の人生の中でもこの作品はすごく大きなものになったと思います。役者という仕事をしていてよかったなと思うのは、今まで教科書で習っていた人が自分たちと同じ人間だということを実感することができた時です」と語り、「愛とは何かを奄美で考えるきっかけにもなり、自然の中で自分に対する気づきもたくさんありました」と振り返っていた。(取材・文:名鹿祥史)
大河ドラマ「西郷どん」はNHK総合で毎週日曜よる8時に放送中