是枝裕和『万引き家族』小説、発売前に重版決定
先日行われたカンヌ国際映画祭で最高賞・パルムドールを受賞する快挙を成し遂げた『万引き家族』の同名ノベライズ本の重版が、5月28日の発売前に決定した。
受賞直後から問い合わせが殺到し、初版4万部に加えて重版3万部が発売前にして決まった小説「万引き家族」(宝島社、1,300円+税)。是枝裕和監督が自ら書き下ろし、映画では語りつくせなかった人物の背景や感情が描かれている。
映画は、都会の片隅で犯罪を重ねる一家の“家族を超えた絆”を描いた人間ドラマ。祖母の初枝(樹木希林)と、初枝の年金を目当てに移り住んできた息子の治(リリー・フランキー)と信代(安藤サクラ)夫婦、その息子の祥太(城桧吏)、信代の妹の亜紀(松岡茉優)、治が助けた少女(佐々木みゆ)の織り成す物語は、人と人との関係が希薄なこの時代に、犯罪でしかつながれなかった家族を通して、“本当の絆”とは何かを問う。
日本人監督作21年ぶり4人目のパルムドール受賞を受け、6月8日の公開に先駆けて、6月2、3日の2日間限定の先行上映が急きょ決まった。詳細は5月28日より映画の公式サイトに順次掲載される。(編集部・小松芙未)