池松壮亮×蒼井優の“演技合戦”塚本晋也監督の初時代劇『斬、』11月公開

　主演に池松壮亮、ヒロインに蒼井優を迎え、塚本晋也監督が初めて時代劇に挑んだ新作映画『斬、』（ざん、）が、11月24日より全国で公開されることが決まった。

【写真】塚本晋也監督作『鉄男 THE BULLET MAN』

　『斬、』は、塚本が監督、出演、脚本、撮影、編集、製作の6役を務めた完全オリジナル作品。開国するか否かで大きく揺れ動いていた江戸時代末期の江戸近郊の農村を舞台に、時代の波に翻弄されるひとりの浪人と彼に関わる人々を通して、生と死の問題に迫った。

　池松が文武両道で才気あふれる浪人を、蒼井が不穏な時代に精いっぱい生きる農家の娘を熱演。初めて塚本作品に出演する二人のぶつかり合うような“演技合戦”も見どころの一つとなっている。池松は「これまでの俳優人生の中でもかけがえのない作品に出会えたと思っています」と感慨深げに語っており、「15歳の私が映画を好きになったきっかけの1本が、塚本監督の『双生児』でした」と明かす蒼井は、「映画作りに本当に大切なものだけに支えられた現場は、私にとってこの上なく幸せでした」と撮影の充実ぶりをうかがわせている。

　そのほか、『BULLET BALLET バレット・バレエ』『野火』に続く塚本作品への参加となった中村達也、オーディションで多数の候補の中から抜てきされた映画初出演の新人、前田隆成などが出演している。（編集部・小松芙未）

以下、塚本監督・池松・蒼井のコメント全文

【塚本晋也監督】
このたび初めての時代劇に挑戦しました。
池松壮亮さんと蒼井優さんを迎え、最高に贅沢な作品となりました。
一本の刀を過激に見つめるひとりの若い浪人の姿を通して、
過去から今という時代に斬り込んでくる作品になったと思います。

【池松壮亮】
これまでの俳優人生の中でもかけがえのない作品に出会えたと思っています。この世界の悦びと、同じ数だけある痛みを、11月24日、塚本晋也監督が見せてくれると思います。

【蒼井優】
15歳の私が映画を好きになったきっかけの1本が、塚本監督の「双生児」でした。
その塚本監督の下、3週間という短い期間でしたが、映画作りに本当に大切なものだけに支えられた現場は、私にとってこの上なく幸せでした。