エヴァ、おそ松さんのVR作品が映画館に登場!
「エヴァンゲリオン」「おそ松さん」といった人気のアニメが、映画館でVR映像を体験できる興行イベント「映画館でVR!」のコンテンツとして上映されることが、26日に新宿バルト9で行われた「VRCC」記者発表会の場で明らかになった。
VR映像を映画館で楽しもうというプロジェクト「VRCC(VR Cinema Consortium)」は、技術を提供するVAIO株式会社、映画配給会社の東映株式会社、宮崎駿監督の短編『毛虫のボロ』を手がけるなど3DCGアニメーションの制作力に定評がある株式会社クラフターによる共同事業。
同プロジェクトの先行上映が7月2日から新宿バルト9で始まることが発表された。荒牧伸志監督が手がけた「新世紀エヴァンゲリオン」のアナザーストーリーとなる短編「evangelion:Another Impact(Confidential)」をVR化したコンテンツ、アミューズメント施設アドアーズで提供されていた「おそ松さんVR」、ドイツのIT見本市で連日行列ができるほどの人気を誇ったクラフターのオリジナル作品「夏をやりなおす」の3本が上映される。この日の記者発表会にはアイドルのSTU48のメンバーが来場。「夏をやりなおす」を鑑賞し、「映像の迫力がすごい!」と興奮した様子を見せた。
今後のラインナップとして「音楽ライブ」「ドキュメンタリー」「長編映画」といったジャンルのVR作品のほか、「呪怨VR(監督:清水崇)」「仮面ライダーVR」などが予定されているという。
「VRCC」が手がける上映の特徴は、映画館で多人数が同時にVR映像を鑑賞できるということ。従来のVRシステムではヘッドホンなどで音を聞くことになるが、この上映では映画館施設の迫力あるサラウンド音響システムを使用するため、圧倒的な没入感を体感することができる。耳をふさがす、周囲の観客の笑い声や悲鳴なども聞こえてくるので、映画館で感じるような一体感を、VR映像でも感じられる。
また、無線アンテナとサーバーを設置するだけで上映することができ、既存の劇場でも低コストで導入可能。通常の映画興行との共存が期待される。VRを観るためのヘッドセットの装着方法も非常に簡略化されており、観客が自分自身で装着できる。(取材・文:壬生智裕)