『ファンタビ』新作でクリーデンスはどうなる？エズラ・ミラーを直撃！

　シリーズ第2弾『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』で物語のカギを握る青年クリーデンスを演じたエズラ・ミラーをニューヨークで直撃し、まだまだ秘密の多い本作について話を聞いた。（以降、第1弾『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』のストーリーに触れています）

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　第1弾でのクリーデンスは義母から残酷な仕打ちを受けていた孤児の青年で、おかっぱ頭で人目を避けるようなオドオドした姿が印象的だったが、本作では一転、髪型もさっぱりして自信にあふれているように見える。エズラは「彼は第1弾であったような抑制を破って自由になり、本作では自分の中にある力や存在とどう向き合うか学ぼうとするんだ。だから自信のようなものも見えるけれど、同時に自分を作り上げた全てのものを捨て去ったことからくるたくさんの不安や孤独がある」とキャラクターの複雑さに言及する。

　「彼は混乱してもいて、自分のアイデンティティを必死に探し求めていると思う。彼がこれまで言われてきた全てのことはウソで、それらは彼を傷つけ押さえつけてきた。今やそうしたものから自由になったけれど、だからこそ彼は自分が何者なのか、世界に対してどう振る舞うべきかわからないんだ。だからこの新しい章は、クリーデンスにとって解放であると同時に、恐ろしいことでもあるんだ」

　クリーデンスには強い魔法の力があったが、“魔法使いの駆逐”を目指すグループの代表を務める義母によって抑圧され、その結果、彼の中にオブスキュラス（宿主の命をむしばみ、暴走する闇の力）が生まれた。第1弾ではオブスキュラスに翻弄されるだけだったクリーデンスだが、本作では自分自身に流れる力に気付いたことで「今やオブスキュラスに所有されるのではなく、彼の方がそれを所有するようになった」という。

　「僕たちが（今後のシリーズで）探究することになるのは、オブスキュリアル（オブスキュラスを生む者）とオブスキュラスの特性なんだ。いつ、どのように、彼らは本当の意味で傷つけられ、殺されるのかというね。クリーデンスはオブスキュラスに命をむしばまれている。時間は切れかけているんだ。そのために彼は自分自身が何者であるかを知らなくてはいけない。さもないと死んでしまう」

　第1作から数か月後の1927年から幕を開け、主人公ニュート（エディ・レッドメイン）がダンブルドア（ジュード・ロウ）の要請を受け、脱獄した闇の魔法使いグリンデルバルド（ジョニー・デップ）に共に立ち向かうさまを描く本作。エズラは「脚本には複雑なアイデア、恐ろしい前提があった。でも僕はある意味、第1弾でその暗い影に存在していたから、この映画ではその影がほかの世界にも広がるって感じかな。僕にとっては常にかなり不気味だったよ。その不気味さを、ほかのキャラクターも感じなくてはいけなくなるんだ」と意味深に笑っていた。（編集部・市川遥）

映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』は11月23日より全国公開