池田エライザ「素の自分」でこじらせ女子演じる
池田エライザが主演を務めた新作映画『ルームロンダリング』(全国公開中)。池田は人生をこじらせ真っ最中のヒロイン・八雲御子(やくもみこ)を演じた。作品について池田、共演者の伊藤健太郎、メガホンを取った片桐健滋監督が語った。
【画像】真っ赤なドレスがかわいい!池田エライザら出席の舞台あいさつ
いわくつきの物件に住んで部屋を浄化していくアルバイトをしている御子(池田)が、幽霊たちの望みをかなえるために奔走する姿を描いた本作。崔洋一、廣木隆一、中村義洋らのもとで助監督を務めた片桐監督が、オリジナル脚本を書き上げた作品だ。
生まれ故郷のフィリピンに帰省中に脚本を読んだという池田は「脚本の一つ一つ(の箇所)をピックアップして話したくなるくらい好きなところがいっぱいある」と笑顔を見せる。御子の隣人で、ある理由から御子のことを心配するようになる亜樹人にふんした伊藤も「登場人物それぞれのストーリーに、ホッコリしたり、切ないなと思う部分があったり。オリジナル作品ということで前情報もなく、すごく面白く(脚本を)読ませていただきました」と話した。
モデル、女優として活躍し、『トリガール!』『伊藤くん A to E』などに出演してきた池田が今作で挑んだのは、“こじらせ女子”というこれまでの作品では観ることのできなかった役どころ。どこか暗い雰囲気をまとっている御子だが、池田は「素の自分」を出せたそうだ。
「御子と私自身、近いところにあるというか。片桐監督も廣木監督に『あの子(池田)暗いよ』って言われたそうで。キャスティングの後押しをする言葉が『暗いよ』だなんて(笑)」と笑いつつ、「素のままの自分で演じることができました。何が起きるかわからない撮影現場だったので、素直であろうと。あとは内弁慶になってみたりとか。根暗の人ってちょっと身内に当たりが強いところがあったりするのかなとか、そういうことは考えていました」と続けた。
作品について池田は「自分の中に素敵な余韻を残してくれる、温かい気持ちになれる映画です」と紹介。伊藤は「映画館で観てほしい作品です。好きなシーンが随所にあるので、1分1秒見逃さないでほしい」と自信をのぞかせた。
片桐監督は「どういうジャンルの作品かと聞かれると自分でも『どんなジャンルなんだろう?』と思うんですけど、それくらい自分の中にあったいろんな要素を詰め込んだ盛りだくさんな作品になっています」とし、「カテゴリーには分けられないのですが、みんなで作り上げた『新しい試み』になっていると思います。いろんな人にぜひ気軽に観ていただいて、笑うところは笑って、悲しかったら悲しいと思って観てもらえたら嬉しいです」とメッセージを送っていた。(編集部・海江田宗)