キューブリックが60年前に共同執筆した脚本、発見される
映画『2001年宇宙の旅』『時計じかけのオレンジ』などの名作を手掛けたスタンリー・キューブリック監督が、60年前に共同執筆した脚本が発見された。Guardianほか複数メディアが報じている。
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同脚本は、ダニー・ボイル監督らを輩出した英国のウェールズにあるバンガー大学のネイサン・エイブラムス教授が、キューブリック監督に関する著書を執筆するためのリサーチをしていた際に発見したもので、そのタイトルは「バーニング・シークレット(原題)/ Burning Secret」。
1913年に出版されたオーストリアの作家シュテファン・ツヴァイクによる同名の原作を、キューブリック監督と映画『突撃』でもタッグを組んだカルダー・ウィリンガムが脚色している。
キューブリック監督の当初の計画では、『現金に体を張れ』の完成後に製作する予定だったが、そのストーリーが、同じくキューブリック監督が手掛けた『ロリータ』と逆の構成だったようだ。『ロリータ』の主人公は思いを寄せる少女に近付くため、その母親と結婚するが、「バーニング・シークレット(原題)」のメインキャラクターは、ある母親と接近するためにその息子と友人になる男を描いた内容だったそうで、1956年当時はリスキーということで、お蔵入りになっていた。実際に、脚本は100ページ分も書かれていて、すでにMGMが認可したスタンプも押されていたそうだ。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)