『ルパパト』新戦士役・元木聖也って?子供番組で得たものを胸に活躍!
特撮ドラマ「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」(テレビ朝日系)に6月から登場した新戦士・高尾ノエルを演じる元木聖也。2月からスタートした物語に加わった元木は、この春までの5年間、子供向け番組「おとうさんといっしょ」に出演してきた。スーパー戦隊という新しいステージで、再び子供たちと向き合うことを「不思議な縁」と喜ぶ。
『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アンフィルム)』予告編
快盗戦隊ルパンレンジャー、警察戦隊パトレンジャー、そして異世界犯罪者集団ギャングラーが、大快盗アルセーヌ・ルパンが残した秘宝・ルパンコレクションをめぐって三つ巴の戦いを繰り広げる物語。元木が演じるノエルは、対立するはずの快盗と警察、両方の顔を持つキャラクターだ。快盗側のルパンエックスと警察側のパトレンエックスという2つの戦士に変身することもあり「2倍の嬉しさ」があったという。
撮影は、8月4日に公開される劇場版『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アンフィルム)』から始まった。初めて挑む歴史あるスーパー戦隊シリーズの撮影現場。「やはり今まで培ってきたノウハウがたくさん詰まっている現場でした。その日は怪人が高い所から飛び降りるシーンがあって、その動きや撮影方法を見ても、他の現場にないことなので新鮮で面白かったです」と振り返る。
テレビシリーズに登場してから1か月ほど経つが、劇場版には元木の初めての“変身シーン”がおさめられている。「自分としては『どうなってるんだろう』というワクワクがあり、そこが楽しみですね」と本人もちょっぴりドキドキのよう。「最初の登場シーンは、今の僕にはもうできないような感じだと思うし、たぶん初々しい姿が映っているんじゃないかと思います」とはにかんでいた。
元木というと、舞台やスポーツバラエティー番組で披露した、高い身体能力の持ち主として知られる。そのため、元木の出演が発表された際にはアクションを期待する声が多く上がった。それは元木の耳にも届いたそう。「反響がすごくて! 『アクロバット』とか『動ける人』とか、そういうリアクションをいっぱいいただいたので、そこを期待してもらえているんだなって思いました」
16歳の頃から本格的に始めたパルクールなどのスポーツ。それを活かせる場とあり、元木自身も意欲的。取材の時点では、アクションシーンの撮影はまだだったが、「アクション監督の方も『動ける人が来てくれて嬉しい』と言ってくれて、どんな技ができるのかという話も色々しています。今後、そういう話からアクションシーンを作ってもらえたら嬉しいです。そしたら僕もやりたいことがたくさんあるんです」と目を輝かせていた。
これまで、「おとうさんといっしょ」の“せいやくん”として5年間、数えきれないほどの子供たちと触れ合ってきた元木。同番組で彼を見ていた子供たちは、少し大きくなって「ルパパト」を観る世代もいる。「僕のことをずーっと見てくれている子もいるかもしれません。だからその子たちが大きくなって、『ちっちゃい頃いたね、ああいう人』みたいに話してくれたら嬉しいです」
元木は「おとうさんといっしょ」は「かけがえのないもの」と目を細める。「『ルパパト』出演が決まって、また子供たちが僕を見てくれるというのは、不思議な縁だなあと思います。『おとうさんといっしょ』で得たものは一生忘れない、大事な心。本当にあったかい場所なんです。スーパー戦隊って激しく戦ったりもするので、怖いという子供もいると思うのですが、そういう中でも子供に楽しんでもらえるようにできたらと思うのは、その番組を経たからこそ。コミカルなシーンはもうとにかく顔を動かしたりして(笑)、僕が出ている時には、楽しい番組なんだ、怖くないんだと思ってもらえたらいいです」
現在は情報バラエティー番組「PON!」のお天気お兄さんも担当しており、「おとうさんといっしょ」「ルパパト」もふくめてすっかり朝の顔に。テレビドラマのほか舞台やバラエティー番組など他方面での活躍が目立つが、「一つ一つに楽しみを見つけながら、今は自分が流れるままに動いているという感じです」と明るく笑う。「今回の出演で、久しぶりに映像の芝居の楽しさを再確認したので、今後も映画やドラマにつなげていけたらと思っています」と俳優としてのこれからを見据えながらも、「子供と遊ぶ場も忘れたくない」と自身の経験を大切にしている様子だった。(編集部・小山美咲)