千原ジュニア主演『ごっこ』の公開が決定 漫画家・小路啓之原作
2016年に亡くなった漫画家・小路啓之さんの代表作を千原ジュニアさん主演で映画化した『ごっこ』が10月20日より公開されることが決定した。川谷絵音さんのバンド indigo la End (インディゴ ラ エンド)が主題歌を担当する。
ニートのアラフォー男・城宮と、5歳児の少女・ヨヨ子による、仲睦まじくも危険な“親子ごっこ”を描いた本作。親子の温かな日常を描きながら、社会的孤立から生まれた2人のごっこ生活を通して、社会の暗部を浮き彫りにする。脚本は『凶悪』『坂道のアポロン』(2017)などの高橋泉さん。『ユリゴコロ』(2017)の熊澤尚人監督がメガホンを取った。
千原さんは、優しい父親の顔の裏に狂気を内包する難役に挑戦。城宮の娘・ヨヨ子は、「弟の夫」「悦ちゃん 昭和駄目パパ恋物語」(NHK)などに出演する子役の平尾菜々花さんが演じる。また、2人を見守る商店街の住人役で、優香さん、秋野太作さん、中野英雄さん、石橋蓮司さんらが出演。宗教家・女優の千眼美子(せんげんよしこ)として活動する清水富美加さんも出演者に名を連ねる。
主要キャスト陣について熊澤監督は「千原ジュニアさんの唯一無二で大胆、まさに怪演といえる演技力で、上手く生きられない人間の心のズルさ、葛藤、愛情をいかんなく表現できました。謎を抱えた幼女の不可思議さを見事に演じてくれた平尾菜々花さん、主人公の幼馴染を繊細に演じた優香さん、3人のアンサンブルは必見です。是非ご期待下さい!」と語っている。
また、主題歌の「ほころびごっこ」は、川谷さんが映画のために書き下ろし。担当にあたり、初めて作曲旅行を敢行したという川谷さんは、旅先の宿の寝床で、映画のラスト10分間のシーンがフラッシュバック。「軽い夢作曲のような状態。これだ! と思う曲の雰囲気を掴みました」といい、「夢作曲は僕もなかなか経験したことがないので、それを呼び起こした『ごっこ』という映画には愛しかありません。これ以上の主題歌はないと思います。ぜひ最後まで聴いてください。アウトロが終わる時、映画が完成します」と自信を見せている。(編集部・入倉功一)
映画『ごっこ』は10月20日よりユーロスペースほか全国順次公開