吉沢亮『銀魂』沖田は完全なイケメン担当!最大の見せ場で確信
空知英秋の人気漫画を実写化した映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』(8月17日公開)で、ヒットを記録した前作から話題を呼んでいるのが各キャラクターの再現度。なかでも「このレベルは本当にすごい」と共演者からも驚かれるほど、役とのシンクロぶりを見せるのが、沖田総悟役の吉沢亮だ。続編でも続いて沖田を演じたからこそ見えてきた沖田の魅力と本作が描く“男たちの絆”について聞いた。
「今回、沖田最大の見せ場のシーンを撮ったとき、こいつはもう『銀魂』という世界観で完全なるイケメン担当なんだなと思いました。沖田は面白いとかじゃなくて、かっこよくなきゃいけないんだと意識が変わりました」
本作の撮影で、役どころの解釈に変化があったと語る吉沢。続編とあり、演じる沖田というキャラクターの振り幅は前作より広がったと感じているという。「1のときは核の部分を作ることだけに一生懸命になっていたけど、2ではそれが出来上がっている分、そこから外れない限りは色々やれるという楽しみ方がありました」
沖田は、物語の舞台であるパラレルワールドの江戸の治安を守る真選組の一番隊隊長。美青年でありながら、ドSで、毒舌。そんな沖田を「表面的にはすごくキャラが一貫していて、わかりやすい男」と紹介する吉沢は、「そういう仮面の裏にある熱が見える瞬間があるのが、めちゃめちゃ魅力的。単純にかっこいいと思います」と付け加える。
『銀魂2』では、原作ファンが熱望した真選組動乱篇が実写化。沖田が所属する警察組織・真選組の内紛劇が描かれる原作の人気パートであり、沖田には、「原作全巻の中でもたぶん沖田の一番かっこいいシーン」と吉沢も認める見せ場がある。ファンもお待ちかねであろう同シーンの撮影は「はずすとヤバい」という意識もあり、緊張感と“アドレナリン”があふれていたそう。
血で血を洗う壮絶な戦いのさなか、剣の達人である沖田の真骨頂と内に秘めた熱さが垣間見える一連のアクションシーンの撮影を経て、「『銀魂』ってコメディー色も強い漫画だし、映画は福田(雄一)監督だし、何か面白いことぶっこんでやろうと意気込んでいた」という吉沢は、「それは違う」と確信。「沖田はかっこよくなくちゃいけない」と実感したのだとか。
「動きが固まりすぎると逆に芝居としては良くないから、もう練習しないで」と言われるほど練習を重ねたアクションはもちろんだが、男たちの友情ドラマが本作の見どころ。長く共に過ごしてきた真選組局長の近藤勲(中村勘九郎)、副長の土方十四郎(柳楽優弥)、一番隊隊長の沖田の3人、そして新たに登場する参謀の伊東鴨太郎(三浦春馬)のそれぞれの関係も物語のカギとなっていく。
沖田は、近藤に対しては忠誠心が厚いが、一方の土方には、近藤の右腕となる「副長の座」をめぐって噛みつくことが多い。しかし、「近藤には土方が必要ということも十分に理解してるから、やっぱりそこには絆がある」と吉沢は分析。「熱い友情というのを見せようとはしていないけど、暑苦しさがにじみ出ちゃってる。その感じが見ていてかっこいいし、それだけ想える相手がいるって素晴らしいことだと思います」
それとは対照的に、吉沢自身は「わりとドライ」で「こんなかっこいい友情はきっと無理」と笑う。しかしながら、土方役の柳楽とは2人で撮影の合間に飲みに行くこともあり、仲が深まったそう。吉沢が沖田以外で最も魅力的だとするのは、そんな柳楽が演じる土方。「土方って、このストーリーでもそうだし、史実でも一番かっこいいんです。立ち回りも、立ち位置もかっこよすぎる。それをまた柳楽さんが演じていることもあって、超男くささがにじみ出ていて、ずるいなと思っています。『銀魂』でなくてもいいから土方が演じたい(笑)」と憧れをあらわにしていた。(編集部・小山美咲)