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娘が母親を告発…湊かなえ「ポイズンドーター・ホーリーマザー」連ドラ化

「ポイズンドーター・ホーリーマザー」文庫書影画像(光文社文庫)
「ポイズンドーター・ホーリーマザー」文庫書影画像(光文社文庫)

 「告白」「往復書簡」などで知られる人気ミステリー作家・湊かなえの短編集「ポイズンドーター・ホーリーマザー」が、WOWOWで連続ドラマ化されることが8日、わかった。女優とその母親の確執を軸に、2人を取り巻くさまざまな女たちを描く6編から成る原作を、『黄金を抱いて翔べ』の脚本やWOWOWドラマ「プラージュ ~訳ありばかりのシェアハウス~」(2017)の監督を務めた吉田康弘が映像化する。

【写真】湊かなえ原作の2010年に大ヒット映画

 第155回直木賞候補になった原作に基づく本作は、幼いころから自分をコントロールしようとする母親に悩まされてきた女優の藤吉弓香と、母親・佳香を中心に展開。トーク番組で母を告発する弓香と、番組を観て自身の人生を振り返ることになる佳香のほか、“優しすぎて”殺人を犯してしまう者、奔放な妹と対照的に40歳近くまで猫だけに心を開いてきた者、脚本家を目指しライバルの活躍に苛立ちを募らせる者など、さまざまな女が登場する。

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 映画『告白』『少女』『北のカナリアたち』『白ゆき姫殺人事件』やドラマ「夜行観覧車」「リバース」など度々映像化され、イヤミスの女王と称される湊。WOWOWでは、これまでに『クリーピー 偽りの隣人』『散歩する侵略者』などの黒沢清監督が小泉今日子蒼井優ら豪華な布陣を迎えた「贖罪」がドラマ化され、2012年に放送されている。

 吉田監督は、「ポイズンドーター・ホーリーマザー」のドラマ化に以下のようにコメントを寄せている。(編集部・石井百合子)

<吉田康弘監督コメント全文>

数々の作品が映像化されてきた湊かなえ先生原作のドラマ化に携わることができ、大変光栄に思っています。本作は、昨今の分かり易い勧善懲悪なドラマとは一線を画す、インテリジェンスを備えた大人向けのドラマになると予感しております。原作にある強い毒気と鋭い社会風刺を存分に活かしながら、人間の多様性や複雑で曖昧な感情を、俳優部の皆さんとセッションしながら紡ぎ出し、血肉の通った骨太なドラマに仕立てたいと思います。ひとたび触れれば絡めとられるような、人間の業を深く抉る快作を目指し、スタッフ一同力を合わせて邁進しますので、どうぞ完成を期待して待っていて下さい。

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