2018年上半期邦画1位は『コナン』公開15週目までトップ10維持 - 上半期邦画ランキング
2018年上半期(2017年冬~2018年6月公開作品)の日本映画作品別興行収入上位10本が文化通信社より発表され、人気シリーズ第22弾『名探偵コナン ゼロの執行人(しっこうにん)』が86億3,000万円(7月22日時点)で上半期ナンバーワンの座に輝いた。今年の上位10作品の内訳はアニメ作品が4本、実写作品が6本となり、全体では実写映画がやや優勢となった。
【写真】1位!『名探偵コナン ゼロの執行人(しっこうにん)』
6年連続でシリーズ最高興収を更新するなど、右肩上がりの成績を記録した劇場版「名探偵コナン」シリーズ。4月13日に公開された同作の初週土日成績は動員101万2,000人、興収12億9,600万円。初登場でいきなり動員100万人を超えるなど、スタートダッシュに成功した。メインキャラとして登場する安室透の人気もあり、リピーターが続出。興行通信社が発表する全国映画動員ランキングで7週連続でナンバーワンを獲得し、公開15週目までトップ10圏内を維持していた。
今年も定番アニメーション作品の強さが際立った。『ドラえもん』も新シリーズ初の50億円突破作品となったほか、『妖怪ウォッチ』『クレヨンしんちゃん』など東宝の定番アニメ4作品がランクインした。
第71回カンヌ国際映画祭でパルムドールを獲得した『万引き家族』が48~50億円で、3位にランクイン。パルムドール受賞のニュースからおよそ半月後となる6月2日、3日に先行上映を実施。人々の記憶が鮮明なうちに公開されたこともあり、この2日間だけで動員15万2,872人、1億9,370万9,400円という成績に。その後の一般公開でも3週連続でナンバーワンを記録した。
実写作品ではその他、堺雅人、高畑充希主演の『DESTINY 鎌倉ものがたり』、土屋太鳳、佐藤健出演の『8年越しの花嫁 奇跡の実話』といった実写作品もランクインを果たした。
配給会社別に見ると、東宝が6本(共同配給を合わせると7本)、松竹が2本、ギャガ1本、KADOKAWA(東宝との共同配給)1本という内訳となった。
下半期は、現在公開中の『劇場版 コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-』が大ヒット中。『万引き家族』を抜いて実写ナンバーワン作品となる可能性は高く、上半期1位の『名探偵コナン ゼロの執行人(しっこうにん)』の成績にどこまで迫れるかにも注目される。(取材・文:壬生智裕)
【2018年上半期日本映画作品別興収ランキングトップ10】(最終興収の数字は一部推定)
1『名探偵コナン ゼロの執行人(しっこうにん)』86億3,000万円(7月22日時点)
2『映画ドラえもん のび太の宝島』53億7,000万円
3『万引き家族』48~50億円
4『DESTINY 鎌倉ものがたり』32億1,000万円
5『8年越しの花嫁 奇跡の実話』28億円
6『映画 妖怪ウォッチ シャドウサイド 鬼王の復活』20億4,000万円
7『映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~』18億3,000万円
8『ちはやふる -結び-』17億3,000万円
9『空飛ぶタイヤ』17~18億円
10『空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎』17億円