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キムタク&ニノと対峙!『検察側の罪人』酒向芳の怪演が話題

『検察側の罪人』で殺人事件の被疑者を怪演する酒向芳
『検察側の罪人』で殺人事件の被疑者を怪演する酒向芳 - (C) 2018 TOHO / JStorm

 木村拓哉主演の映画『検察側の罪人』(上映中)で、殺人事件の被疑者にふんした酒向芳(さこう・よし)の怪演が「怖い」「不気味」と話題を呼んでいる。

【動画】『検察側の罪人』予告編

 木村と二宮和也、エリート検事と若手検事にそれぞれふんした2人の初共演で注目を浴びていた本作だが、2人の熱演を際立たせているのが酒向だ。彼が演じるのは、東京地検刑事部の最上(木村)が担当する老夫婦殺人事件の被疑者で、時効を迎えた未解決殺人事件の重要参考人でもある松倉。松倉を犯人と信じて疑わない最上と、最上の命により取り調べを行う沖野(二宮)に追い詰められていく設定だ。

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酒向芳
8月20日に行われた『検察側の罪人』夏の納涼試写会に登壇した酒向。まるで別人……!

 右のこめかみから頬にかけての大きなアザ、おもむろに「パッ」と音を出すくせがあり、時折タップダンスのようなステップを踏むなど強烈なキャラクターだが、8月20日に行われた映画のPRイベントでは白の上下、麦わらハットの爽やかな出で立ちで登場。劇中とのあまりのギャップに驚く人も少なくないはずだ。

 酒向は本イベントで、オーディションで出演が決まった経緯を説明。劇中とりわけ印象的な、沖野から執拗な取り調べを受けるシーンについて、以下のように話した。「あのシーンに関しては監督から松倉の役を掘り下げるヒントをいただいたんですね。そこから考えて、あとは現場に出て。わたしたちの仕事には方程式はないですから、決めたことをやろうと思ってもその通りにはいかないので一つの考えだけをもって、沖野と対したんですけど。わたしはその場(二宮の演技)に身を任せるだけでした」

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木村拓哉・二宮和也
松倉(酒向)の捜査を巡って対立していく沖野(二宮)と最上(最上)(C) 2018 TOHO / JStorm

 劇中、酒向と対峙した二宮の「(酒向の)耳元で大きな声を出していたので、(シーンの撮影が)終わるたびに謝っていました」といった発言からも、いかに熱がこもっていたのか、想像に難くない。また、松倉の「パッ」と音を出すくせについては映画オリジナルのアレンジで、酒向は「(原田眞人)監督から『何かくせがないか』と言われたんですよね。『何かやってよ』と言われて出たのがあれでしたね」と明かしていた。

 酒向は、俳優、演出家の串田和美らが結成した劇団・オンシアター自由劇場(立ち上げ当時は劇団自由劇場)出身で、木野花鄭義信平田オリザ永井愛ら演出の舞台で活躍。「龍馬伝」「軍師官兵衛」などの大河ドラマや、「梅ちゃん先生」「花子とアン」「まれ」「ひよっこ」「半分、青い。」などの朝ドラにも多数出演。映画出演作に、『埋もれ木』『FOUJITA』(共に小栗康平監督)、『てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~』『体脂肪計タニタの社員食堂』(共に李闘士男監督)、『海賊とよばれた男』(2016)、『愚行録』(2017)などがある。(編集部・石井百合子)

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