ただ者じゃない存在感!次世代ヒロイン・清原果耶
売れっ子若手女優と言えば、広瀬すずや橋本環奈といった顔が浮かぶ。彼女たちもまだまだフレッシュな印象だが、来年には成人式を迎えて大人の仲間入り。その下の世代が、すでに台頭し始めている。最注目の女優は、清原果耶(きよはらかや)。彼女は16歳とは思えない安定した演技力と、持ち前のみずみずしい魅力で、存在感を発揮している。
清原は2002年生まれ。「アミューズオーディションフェス2014」でグランプリを受賞して、大手芸能事務所・アミューズに所属している。澄んだ瞳が印象的で、「透明感がすごい」と注目を浴びることも多い美少女だ。
そんな清原の女優デビューはなんと朝ドラ。2015年~2016年に放送され、波瑠がヒロインを務めた「あさが来た」(NHK)で女中のふゆを演じた。その抜てきも納得で、清原の演技は将来性を感じさせるものだった。最近では、映画『3月のライオン』シリーズで演じた3姉妹の次女・ひなたや、『ちはやふる -結び-』の新田真剣佑ふんする綿谷新の後輩・我妻伊織のイメージがあるかもしれない。
女優デビューから3年ほどで多くの作品に出演してきた清原。メインキャラクターでも、ヒロインの少女時代といったような出演シーンがそこまで多くない役でも、彼女の演技には「もっと見たい」と思わせる力強さがある。『3月のライオン』で見せた迫真の“泣きの演技”が話題を呼んだように、強みは卓越した表現力。俳優・山田孝之がプロデューサーを務める映画『デイアンドナイト』にキャスティングされているが、山田がオーディションで清原の群を抜く表現力に惚れ込んだという。
その表現力の根源は、彼女の等身大の感性にあるのではないだろうか。年齢不相応とも思えるほど落ち着いた雰囲気と確かな演技力を持ちながらも、飾り気のない素直な表現が、彼女の演技に輝きをプラスしている。『3月のライオン』で演じたひなたは、明るい笑顔の気丈な少女。その裏に抱える繊細な感情のゆれを清原は見事に演じきった。特に、話題となった号泣シーンでは、観る者を引き込む熱演を見せた。そして、現在放送中のドラマ「透明なゆりかご」(NHK)は初主演作でありながら、命をテーマにした物語に挑戦。アルバイトの看護助手として命に向き合う主人公は、17歳という実年齢に近い役どころ。多感な時期の少女を背伸びせずに演じており、視聴者からの評価も高い。
また、清原は8月から雑誌「Seventeen」の専属モデルを務めている。同誌は人気女優の登竜門的な見方もされており、OGにはそうそうたる顔ぶれがそろう。例えば、国民的女優の代名詞・朝ドラヒロインの座に輝いた榮倉奈々「瞳」、波瑠「あさが来た」、永野芽郁「半分、青い。」、広瀬すず「なつぞら」らは同誌のOGもしくは現役モデルだ。ティーンの憧れの的と、誰にでも愛される“朝のヒロイン”の条件は近いのだろう。そう考えれば、清原も近い将来、国民的人気女優として成長していくことを期待できる。
清原は「透明なゆりかご」や、Netflixにて全世界配信中の「宇宙を駆けるよだか」に出演しているほか、待機作には映画『愛唄 -約束のナクヒト-』(2019年1月25日公開)や『デイアンドナイト』(2019年1月26日公開)などがある。すでにその存在感は十分。しかしまだまだ原石というべき彼女の可能性は、無限大だ。(編集部・小山美咲)