「ゴシップガール」俳優主演のサイコスリラードラマ、キャストらが語る
テレビドラマ「ゴシップガール」のペン・バッジリーが、主演する新テレビドラマ「ユー(原題) / You」について、共演者エリザベス・ライル、シェイ・ミッチェル、そしてクリエイターのセラ・ギャンブルとともに、9月6日(現地時間)、ニューヨークのiPic Theatersでの上映後Q&Aで語った。
本作は、作家キャロライン・ケプネスの同名小説が原作のサイコスリラードラマ。書店のマネージャー、ジョー(ペン)は、店を訪れた作家志望のベック(エリザベス)に書物を薦めるうちに、彼女の魅力にとりつかれ、SNSなどで情報を集めるなどストーカー的に彼女の日々の生活を追いかけながら、距離を縮めていく。「SUPERNATURAL スーパーナチュラル」で製作総指揮兼脚本を務めたセラは、今作ではクリエイター兼脚本を担当している。
一見好青年だが、ベックと一緒になるために、なんでもしてしまうサイコパスであるジョー。物語の中で、ベックはジョーがストーカーであることを最初は知らないため、シリーズ全体を通して、ジョーの感情をバランスよく演じる責任を感じていたとペンは語る。「視聴者は、エピソードが進むにつれて、徐々にジョーの行動に不穏な空気を感じていくから、視聴者もずっと飽きずに(最後まで)見ていられるんだ」と演技上での難しさを明かした。
ジョーがひとめぼれするベックを演じたエリザベスは、そのキャラクターを男性にとってのドリームガールで、ジョーにとっては、なかなか手に入らない理想の女性だと分析する。「彼女は学生で(ライター志望の)アーティスト、日々の生活を何とか乗り切ろうとしているの。(ジョーとは別に)付き合っている男性がいて、友人もいるけれど、本屋でジョーと話すうちに、お互いに意気投合していくのよ。彼女は、(その時点では)ジョーのどの部分に惹かれているのかわからないけれど、彼のアプローチを受け入れようとするわ」と説明した。
ベックの友人ピーチを演じたシェイは、「ピーチはベックのことが大好きで、親友として彼女のことを気にかけているの。だから、(思い立ったら動くといった)彼女の行動を極端に守ってやろうとするのよ。お互い異なった性格だけれど、彼女の明るさ、友人への忠誠心にピーチは感心していて、そばにいると心地よい気持ちになれるの。ベックにとっても、ピーチはありのままの自分でいられる唯一の友人ね」と解説。ドラマの中では、親友のピーチが、最初にジョーの行動を疑い始めていくようだ。
脚本も担当したセラは、原作者キャロラインとのコラボについて、とてもうまくいったし、やりがいもあったと語る。「『アメリカン・ティーンエイジャー ~エイミーの秘密~』などで、テレビの仕事の経験があるから、テレビ番組の作り方を事前にちゃんと理解していたわ。ただ彼女は原作を一から手掛けてきた。原作者はある意味、王様みたいなもので、自分のビジョンが全てになるけれど、テレビは最終的にみんなとコラボしなければいけないの。だからわたしは、最初に原作から脚色する上で、(原作との)境界線を踏み越えていないか気をつけているわ」。キャロラインは、テレビ版への理解を示してくれ、非常にやりやすかったそうだ。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)