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『ゴーストバスターズ』監督、ミステリー作品への挑戦を語る

『ゴーストバスターズ』などのポール・フェイグ監督
『ゴーストバスターズ』などのポール・フェイグ監督

 映画『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』『ゴーストバスターズ』などのポール・フェイグ監督が、新作『ア・シンプル・フェイヴァー(原題) / A Simple Favor』について、9月10日(現地時間)、ニューヨークのAOL開催イベントで語った。

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 本作は、作家ダーシー・ベルの小説「ささやかな頼み」を映画化したミステリー。シングルマザーのステファニー(アナ・ケンドリック)は、同じ幼稚園に子供を通わせているファッション業界で働くエミリー(ブレイク・ライヴリー)と友人になるが、ある日エミリーはステファニーに息子を預けたまま引き取りに現れず、失踪してしまう。ステファニーは真相を探るべく自身が運営する育児ブログで情報提供を呼びかけていく。

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 映画化の権利をめぐってハリウッドで争奪戦が行われ、Fox 2000が獲得。その後、Fox 2000はテレビシリーズ「アメリカン・ホラー・ストーリー」の脚本家ジェシカ・シャーザーを雇い、脚色させたという本作。当初、フェイグ監督には製作のみのオファーだったそうだ。「僕のもとに届いた脚本の内容は、頭が混乱してしまうくらい、コメディー、ドラマ、スリラーなど、さまざまなジャンルが含まれていたんだ。Fox 2000はそんな作品を僕に製作だけしてほしかったみたいだけど、脚本を読んで気に入ってしまった僕は、監督をしてみたいと思ったんだ。これまでずっとヒッチコック調のスリラー作品を作りたいと思っていたからね」。ちなみに、作家パトリシア・ハイスミスなどのスリラー小説が好きなのだとか。

 今作はミステリーが中心ではあるが、コメディーが得意なフェイグ監督らしく、笑いを利用して観客を惹きつけている。「(さまざまなジャンルを描き)限界に挑戦した作品や、(どこかつかみどころのない)謎めいた作品を描くときは、観客にそういった作品であることを事前に知らせなければ、意図が伝わらずに終わってしまう。例えば、(監督が)観客をあるシーンで笑わせようとしているのに、そのシーンは意図的に笑わせるものではないと観客が勝手に解釈してしまったら、(監督の意図が理解されずに)致命的に終わってしまうんだ。だから、今作の冒頭では愉快なフランスのポップソングを流していて、その曲によって、僕は楽しめる映画であるとシグナルを送っている。観客が面白いと感じたことは、僕が意図的に笑わせるつもりで描いたものなんだ」。

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 今作を含め、これまでメガホンを取った作品は、女性主人公のものが多いフェイグ監督。基本的に女性を描いた作品を作ることが好きなのだという。「共に仕事をしたい女優はたくさんいて、さらにたくさんの女性を描いたストーリーがまだまだあるんだ。もしパトリシア・ハイスミス原作の作品で、男性を中心に描いた作品があれば、男性を中心にした作品を描くこともあるかもしれないけれどね」。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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