宮沢りえがケイト・ブランシェットの吹き替え 高山みなみ&松本梨香の共演秘話も
女優の宮沢りえが、映画『ルイスと不思議の時計』(10月12日公開)でケイト・ブランシェット演じる魔女ツィマーマンの日本語吹き替え声優を務めることが24日、都内ホテルで行われた日本語吹き替え版完成会見で発表された。白のロングドレスで登場した宮沢は「大好き」というブランシェットの演技に心を乗せる作業は「エキサイティングだった」と語りつつも、自分の足りなさも実感したと自己評価していた。
【写真】佐藤二朗・松本梨香・矢島晶子・本名陽子も会見に登場!
これまでも数々の作品で吹き替えの経験がある宮沢だが、その都度「私たち役者と声優さんでは使う筋肉が違う」と感じていたようで、本作でもプロの声優たちの技術に尊敬と憧れを抱いたという。それでも宮沢は、低音のブランシェットの声を意識し、いかに違和感なく感情を込めて伝えることができるかにチャレンジした。
会見には宮沢のほか、ジョナサン(ジャック・ブラック)役の佐藤二朗、タービー役の松本梨香、ローズ役の矢島晶子、主人公ルイスの母親役の本名陽子も出席したが、宮沢の声の演技を聞いた松本が「別人でしたね」と称賛すると、佐藤も「そこまでいろいろ考えてやられていたなんて……僕はあまり何も考えずにやっていました」と反省していた。
そんな佐藤は、洋画実写の日本語吹き替え初経験。「『スクール・オブ・ロック』という映画が大好きなので、主演を務めていたジャック・ブラックの吹き替えを担当することができて光栄です」と語っていたが、ジャック本人から佐藤宛に「サトージロウさん、僕の吹き替えをやるときはポンコツ感をよろしくね」というビデオメッセージが届くと、「これはすごい!」と感無量の表情を浮かべていた。
また、主人公ルイス役を高山みなみが務めるが、アフレコで高山と一緒になった松本は「高山さんはコナンを演じ、わたしはポケモンでサトシを演じているので、『コナンとサトシが友達なんてすごいね』と話をしていたんです」と裏話を披露。さらに、アニメ「クレヨンしんちゃん」で幼稚園児・野原しんのすけ役を約26年務め、今年6月に降板した矢島は「皆さんは私の名前を聞いて5歳児くんを想像すると思いますが、デビューしたのは女の子の役。素敵な大作で女の子役を演じることができて、原点に戻れた気がします」と発言。豪華声優陣ならではのトークで、会場を沸かせていた。
本作はジョン・ベレアーズの児童文学を原作にしたファンタジー。両親を亡くした少年ルイスが、一緒に暮らす二流魔法使いジョナサンや、隣人の美しい魔女ツィマーマンたちと、世界を破滅に導く時計の謎に挑む姿が描かれるが、宮沢は「ファンタジー映画なのでお子さんも楽しく見られる一方で、ユーモアを交えながら社会的なメッセージも詰まった作品です」と見どころをアピールしていた。(磯部正和)