樹木希林さんのユニークな人柄 黒木華&多部未華子、明かす
女優の黒木華と多部未華子が3日、都内で行われた映画『日日是好日』(にちにちこれこうじつ)の特別試写会KIMONO de CINEMA舞台あいさつに登壇し、9月15日に亡くなった樹木希林さんとの楽しい思い出に顔をほころばせた。この日は、森下典子(原作者)、観世あすか(オフィシャルアドバイザー)も来場した。
【写真】樹木希林さんが生前に熱望 『日日是好日』特別試写会KIMONO de CINEMAの様子
本作は、森下典子のエッセイに基づき、茶道を通して一人の女性が成長する姿を描く感動作。黒木は主人公の典子、多部は典子のいとこで共に茶道教室に通う美智子、樹木さんは典子のお茶の師匠・武田先生を演じている。
樹木さんから「自分のあとを継いでくれる芯のある女優」と言われていた黒木と多部。黒木は「(樹木さんは)本当に共演したい女優でした」と明かすと、「役を生きることを実感しました。自分もこういうふうになりたいと(思いながら)一緒にお芝居をさせていただきました」と回顧した。
また、「何であの映画に出たの?」などと聞かれたことも紹介すると、多部も「『どこに住んでるの?』『整形してるの?』『付き合っている人いるの?』とか直球で聞いてこられるので、それに一生懸命に答えていました」と楽しそうに思い返した。黒木は「(付き合うには)どういう人がいいですかね?」と質問した際、「自分と同じくらいの人しか来ないわよ」と言われたそうで、「自分頑張ろう! と思った」とも語っていた。
本イベントは樹木さんが生前に熱望していたもの。3月に樹木さんから「頭蓋骨から膝までがんが進行していて余命が年内なの」と告げられた観世は絶句するも、その後の「この映画に、残されたエネルギーと時間を使っていきたい」との言葉を受けて、着物好きの樹木さんを思って本イベントを考えたという。
先月行われたプレミアム試写会、2015年に行われた映画『あん』プレミア試写会にも高円宮久子妃殿下がご臨席され、「わたしの映画生活でああいうことはなかった。あれはよかったわね」と話す樹木さんをもう一度喜ばせようと計画したとか。結果的に樹木さんは参加できなかったが、終了後に観世に電話で「どれだけみなさんが喜ばれたか教えてほしい(と尋ねてきた)」と、最後まで本作に情熱を注いでいたことを明かした。(取材:錦怜那)
映画『日日是好日』は10月6、7、8日先行上映 10月13日より全国公開