『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』中傷コメント、半数はファンを装った者の仕業だった -米研究
賛否両論の渦を巻き起こした映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』だが、南カリフォルニア大学のデジタルメディアの専門家モーテン・ベイが発表した論文によると、メガホンを取ったライアン・ジョンソン監督に送られたネガティブなツイートの半数はファンを装った者の仕業だったという。アメリカの各メディアが報じている。
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』では女性とマイノリティーの登場人物が増えたことに対する中傷ツイートも多かったが、こうしたものは政治的な意図が込められたものだったよう。ジョンソン監督に向けられたネガティブなツイートを分析したベイの論文「Weaponizing the haters」には、ネガティブなツイートの50.9%は政治的動機に基づいているか、インターネットボットによるもので、その多くに、米大統領選における情報操作を行ったとして話題になったロシアの“ネット荒らし”集団が関与していたようだと記されている。
彼らは、性別、人種、セクシャリティーに対する“差別的な価値基準”をファンによる議論を装い投稿。目的はメディアに取り上げられることで、そうしてアメリカ社会に不和と機能障害が広がっていると宣伝していたようだと、ベイは分析している。
ジョンソン監督はこの論文を紹介した上で、まだ要約を読んだだけだがそこに書かれていることは「自分のインターネットでの経験と一致している」とツイート。「明確にしておきたいのは、これはファンたちがこの映画を好きか、好きじゃないかという話ではないということ」「これは、有毒なオンライン・ハラスメントについての話なんだ」と続けている。(編集部・市川遥)