城桧吏、初の大河ドラマ出演に「歴史って面白い」
カンヌ国際映画祭の最高賞・パルムドール受賞の映画『万引き家族』や、山崎賢人主演のフジテレビ系ドラマ「グッド・ドクター」で注目を浴びる城桧吏(じょうかいり・12歳)が、大河ドラマに初出演する意気込みや、豪華キャストとの共演エピソードなどを明かした。
明治維新の立役者、西郷吉之助(隆盛)の波乱の生涯を鈴木亮平主演で描く「西郷どん」で城は、かつて吉之助が流罪となり奄美大島で結ばれた愛加那(二階堂ふみ)との子ども・菊次郎の9歳~12歳を演じる。初登場は21日放送の第39回。「初めての大河なので、出演が決まったときはとても緊張しましたが、現場ではみなさん優しくて、すごく楽しく、居心地がよかったです」と笑顔を見せた。初めての時代劇にも「スタジオのセットが素晴らしかったです。菊次郎という人の人生を知れて、歴史って面白いなと思いました」と目を輝かせた。
城ふんする菊次郎は9歳のとき、生まれ育った奄美大島から薩摩の西郷家に引き取られ、継母・糸(黒木華)と暮らすことになる。その後、12歳でアメリカに留学。帰国後は、17歳で西南戦争に従軍し負傷して右足を失うが、戦後は外務省に入って台湾の支庁長や、京都市長を務める人物だ。
城は撮影について、菊次郎として薩摩ことばと奄美ことばの2つの言葉を話すことが難しかったと振り返った。その合間には、2人の母親役である二階堂や黒木と一緒にゲームをするなど楽しい時間を過ごしたという。また、父親役の鈴木については、「男らしくてかっこよくて、菊次郎が『父上』と呼びかけるときのアドバイスをもらいました」と嬉しそうに語り、共演から多くのものを吸収した様子だった。
自身が登場するシーンで好きな場面については、「『外国に行くかどうか、自分できちんと考えなさい』と糸さんに言われて、菊次郎が『異国に行きます』と決心するところ。お母さんと離れるのは不安だと思うけど、勇気を出して外国に行こうと決めた菊次郎はすごいなと思いました。ぼくはお母さんから離れるのは寂しくてイヤです」と12歳の素顔を少しのぞかせて、場を和ませた。
さらに、時代劇についても「またやりたいと思いました」と意欲を見せていた城は、好きな時代を問われると「縄文時代とか面白そうです。道具や家の造り(竪穴式住居)とかも、工夫されていてすごいし。弥生時代とかも(高床式)倉庫のネズミ返し(ネズミの害から穀物を守る工夫)とか、すごいなって思う」と意外な時代への興味を明かしていた。(取材・文/岸田智)
大河ドラマ「西郷どん」は毎週日曜午後8時~(NHK総合テレビ)ほかで放送
(山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記)