夏帆、一番やりたかった役に出会えた 主演映画に感慨
女優の夏帆が15日、都内で行われた「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2018」最終審査会&新作製作発表に出席し、来年の公開が決定した主演映画『ブルーアワーにぶっ飛ばす』について「今、自分が一番やりたかった役にやっとめぐり会えた」と喜びを語った。この日は、共演者のシム・ウンギョン、箱田優子監督、同じく公開が決定した映画『ゴーストマスター』のヤング・ポール監督と厨子健介プロデューサー、そして同プログラムの審査員長を務めた南果歩も出席した。
「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM」(以下、TCP)は、カルチュア・エンタテインメント株式会社と株式会社TSUTAYAが主催する映像企画とクリエーターの発掘プログラム。TCPでは受賞作品を5,000万円以上の総製作費・制作体制でカバーし、これまで『嘘を愛する女』『ルームロンダリング』といった作品が全国公開されてきた。そして今回、TCP2018の最終審査と、TCP2016準グランプリ作品『ゴーストマスター』と同審査員特別賞作品『ブルーアワーにぶっ飛ばす』の2作品の製作発表が行われた。両作は2019年に公開される。
このプログラムから生まれた1本である『ブルーアワーにぶっ飛ばす』は、東京で働くCMディレクターが祖母の見舞いに行くため、自由奔放な友人・清浦と一緒に、大嫌いな地元・茨城に帰るさまを描き出す。夏帆が主人公を演じ、TCP2016で審査員特別賞を獲得して以来、映画化に注力してきた箱田監督がメガホンを取った。
その箱田監督と初めて会ったときの印象を口にした夏帆。「箱田さんに初めてお会いしたときに、箱田さんのものを見る視点、目線に共感して、(自分に)すごく似ているなと思ったんですよね。この監督なら一緒に戦えるなと思いました」。さらに夏帆は今回、初めて撮影場所を探すためのロケハンに参加したとのことで、監督の実家にも足を運んだという。そこでは、箱田監督の母が作ってくれたカレーも一緒に食べるなど、共に作り上げたという思いが強かったようだ。
そんな思い入れのある本作で、30歳のCMディレクター・砂田という主人公自身が演じた夏帆は「自分なのか砂田なのかも分からなくなるくらい、本当に砂田が大好き。今、自分が一番やりたかった役にやっとめぐり会えたと思った。私は10代から仕事をしてきましたけれど、こんな役にめぐり会えたからこそ、自分のすべてをさらけ出して撮影に挑みました」とコメント。そんな夏帆の覚悟に箱田監督も「泣いちゃう!」と笑顔を見せた。
また、今年のTCP審査員として参加した南も、夏帆演じる砂田の母親役を務めている。南は「一番良かったのは、監督たっての希望でリハーサルをやったこと。この規模の作品だとなかなかやらないと思うんですが、チームワークが本当に素晴らしかった。今日、パイロット版を見させてもらいましたけど、本編も観たくなりました」とコメントし、監督と出演者たちをねぎらった。(取材・文:壬生智裕)
「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM FILM 2018」の主な結果
グランプリ:該当作なし
準グランプリ:「妊娠してる場合じゃないの!(仮)」大川五月
準グランプリ:「先生、私の隣に座って頂けませんか?(仮)」堀江貴大
審査員特別賞:「Mirror Mirror(仮)」塩田悠地