木村拓哉主演映画の会見で東野圭吾から手紙
俳優の木村拓哉が20日、都内で行われた映画『マスカレード・ホテル』(2019年1月18日公開)完成報告会見に出席。会見中、原作者の東野圭吾から届けられた手紙で、連載中に木村を思い浮かべながら執筆していたことがつづられており、木村は「嬉しかったんですけど、もう少し早く教えてくれなかったのかなぁ」と苦笑い。会見には長澤まさみ、鈴木雅之監督も同席した。
同作は、東野の小説「マスカレード」シリーズ第1作「マスカレード・ホテル」をに基づくミステリー。連続殺人事件の次の現場とされるホテルにフロントクロークとなって潜入するエリート刑事・新田浩介(木村)と、新田の教育係に任命された優秀なホテルマンの山岸尚美(長澤)。水と油の異色バディーが、難事件の解決に奔走する。
初となる東野作品について問われると、「(オファーを)断る理由がない。タイトルよりも、東野圭吾という原作者に目がいった自分がいて、すごくうれしかったです」とコメント。この日、東野から届けられた手紙には、「2011年の刊行以来、映像化の話が次々と舞い込んだが、よほどのことがない限りGOサインは出さないと決めていた。新しいシリーズにしたいからイメージを固定したくなかった。それから6年後、今回の企画に『新田浩介=木村拓哉』とあるのを見て、激しく迷いました。というのも連載中、新田を描く際、漠然と思い浮かべていたのが木村さんだったから」としたためられていた。
これについて木村は、打ち上げの際に東野から伝えられたそうで、「嬉しかったんですけど、もう少し早く教えてくれなかったのかなぁ」と苦笑いしていた。
また、キャリア初となる刑事役について「ようやくバトンが回ってきたと思った」とかねてから待ち望んでいたことを明かす木村。しかし、「クランクインした次の日には潜入捜査をするためホテルマンになっていた」そうで、「異色なバトンだった」としみじみ。「新田浩介のオリジナル状態での捜査は一日もなく、足を使って情報を得たり、通常だと必要な刑事の動きはあまりなかった」と複雑な心境も伺わせると、「セカンドを待ちたいと思います」と刑事役に意欲を見せた。(取材:錦怜那)