黒木華、子役に嫌われ母親の苦労を実感
女優の黒木華と小松菜奈が7日、都内で行われた映画『来る』初日舞台あいさつに登壇し、演じるキャラクターのせいで子役から本気で嫌われていたことが明かされた。この日は、岡田准一、青木崇高、松たか子、妻夫木聡、中島哲也監督も来場した。
『下妻物語』『告白』の中島哲也監督が、第22回日本ホラー小説大賞に輝いた澤村伊智の小説「ぼぎわんが、来る」を映画化する本作で、育児ノイローゼ気味の主婦・田原香奈にふんした黒木。初めて参加した中島組に「ずっと出たいと思っていた中島監督の作品に出られたことは、つらいこともありましたけど、思い返しても幸せ」としみじみ。松とともに霊媒師姉妹を演じる小松も「撮影では日々葛藤がありましたが、『渇き。』とは違った心境の中で戦って、いろんな愛のムチを食らったりして、日々撮影に挑んできました」と中島監督との再タッグを振り返った。
そんな二人は、田原夫婦(妻夫木&黒木)の娘・知紗役の4歳の志田愛珠(しだ・あいじゅ)ちゃんとの共演シーンが多かったのだが、黒木は「子役の子に嫌われることで精神が削られていくのが、役とシンクロして大変でした」と吐露。中島監督や岡田いわく、愛珠ちゃんは幼な過ぎて誰の言うことも全く聞かなかったそうで、黒木は「わたしが(劇中)怒っちゃうので、(撮影の)途中、わたしの顔を見ると『怒らない?』と聞かれたり、目の前で泣かれたりして、世の中のお母さんは大変だって事前に勉強することができました」と母親の苦労に思いを巡らせた。
一方、小松演じるキャバ嬢の霊媒師・真琴は知紗に好かれる役なのだが、中島監督は「まったく好かれない。小松さんがスタジオに入って来ただけで、『ピンク~(髪の色)』と言って泣き出す」と暴露。しかし小松は「みんな嫌われていたから大丈夫です!」と笑い飛ばしていた。
本作は、謎の訪問者をきっかけに怪現象に悩まされる新婚の田原秀樹(妻夫木)から相談を受けた、オカルトライター・野崎(岡田)が、田原家に憑りつく正体不明の脅威と対峙するさまを描いたエンターテインメント。(取材:錦怜那)
映画『来る』は全国公開中