大河いだてん1話から「すごい人がいっぱい」 中村勘九郎&阿部サダヲ、魅力アピール
NHKの2019年大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」でダブル主演を務める歌舞伎俳優の中村勘九郎と俳優の阿部サダヲが14日、NHK放送センターで行われた同作の第1話試写会に参加。勘九郎は「台本がすごく面白いのでどんな出来になるかと思ったのですが、制作統括の訓覇(圭)さんや、演出の井上(剛)さん、脚本の宮藤官九郎さんが視聴者に叩きつけた挑戦状のような感じがして、ワクワクしながら見ていました」と感想を述べていた。
本作は、日本が初めてオリンピックに参加した1912年のストックホルム大会から、1964年の東京オリンピック開催までの半世紀を、日本人で初めてオリンピックに出場したマラソン選手・金栗四三(かなくり・しそう/中村勘九郎)と、東京オリンピック招致に貢献した田畑政治(たばた・まさじ/阿部サダヲ)という二人の主人公を通して描く。
第1話には、同日発表された新キャストの星野源や松坂桃李、小泉今日子らも登場。阿部は「1話目に僕はあまり出ていないので、客観的に見られた。星野源くんとか松坂桃李くんとか、すごい人がいっぱい出ていましたね」と豪華キャストの共演を堪能した様子。
タイトルバックもかなり斬新で、“新しい大河”という印象を受ける。記者から“新しさ”について聞かれた勘九郎は「以前出演した大河も三谷幸喜さんの『新選組!』(2004年放送)で、非常に特殊なお話の構成だったので、オーソドックスな大河のイメージがないんですよ」と胸の内を明かすと、「子どもが新しいおもちゃをもらって目を輝かせて遊んでいるような現場。スタッフさんやキャストの目がみんなキラキラしている」と素晴らしい雰囲気でものづくりができているという。
また宮藤脚本らしく、登場人物のキャラクターが非常に立っていることも特徴的な第1話。特に実在したスポーツ同好会「天狗倶楽部」のメンバーたちは超個性的に描かれているが、制作統括の訓覇氏は「ネタっぽく見えてしまうかもしれませんが、ほほ事実に基づいているんです。宮藤さんもネタだと思われちゃうのは嫌だよねと話しているぐらいです」と“事実”に基づいていることを強調。同調するかのように勘九郎、阿部も、それぞれのキャラクターについて「本当に『ネタでしょ』って思う部分もたくさんありますが、ほぼ事実なんですよ」と念を押していた。
金栗から田畑へと主役がリレー方式でタスキを渡していくという形式に、勘九郎は「田畑さんが持っている熱量がすごいので、金栗も違和感なくそこにバトンを渡せるように(テンションを)上げていきたいです」と抱負を述べると、阿部も「勘九郎さんたちが作り上げてきたチームワークを、しっかり受け取って、こちらも新しいチームを作っていきたい」と力強く語っていた。(磯部正和)
大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」は2019年1月6日より放送(NHK総合20時~ほか)