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ニコラス・ケイジ、マカオ国際映画祭の顔として登場

マカオ国際映画祭タレント・アンバサダーのニコラス・ケイジ(右)と少女時代ユナ
マカオ国際映画祭タレント・アンバサダーのニコラス・ケイジ(右)と少女時代ユナ

 第3回マカオ国際映画祭が12月8日(現地時間)にマカオ文化センターで開幕し、オープニングセレモニーに本年度のタレント・アンバサダー(広報大使)を務める俳優ニコラス・ケイジが登壇した。ケイジは、カジノのネオンにも負けないきらびやかなジャケットをまとい、同じくタレント・アンバサダーで、女優としても活躍している韓国のアイドルグループ少女時代ユナをエスコートして映画祭を盛り立てた。

ニコラス・ケイジ
さすがハリウッドスター! ニコラス・ケイジ

 ケイジはアクション映画の傑作『フェイス/オフ』(1997)でジョン・ウー監督と組み、タイで活動しているパン兄弟が『レイン』(2000)をハリウッドでセリフリメークした『バンコック・デンジャラス』(2008)で製作・主演を務め、さらに園子温監督のハリウッドデビュー作『プリズナーズ・オブ・ゴーストランド(原題)/ Prisoners of the Ghostland』への主演も決定するなどアジアの才能への造詣が深いことで知られている。

少女時代のユナ
ドレスアップした少女時代のユナ

 今回のタレント・アンバサダーも喜んで引き受けたそうで「熱意ある映画祭の開催を祝福したい」と語り、映画祭の顔として沿道に詰め掛けたファンはもちろんメディアの要望にも積極的に応じてPR役に徹していた。

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 同映画祭は2016年に創設。ホラー、アクション、SFといったジャンル映画を中心にプログラムが組まれているが、メインのコンペティション部門は世界各国から監督作1~2本目の新人が対象となっており、新たな才能の発掘にも力を入れている。今年は日本から、9月に開催された第66回サンセバスチャン国際映画祭でニュー・ディレクターズ賞を獲得した奥山大史監督『僕はイエス様が嫌い』(2019年公開)が選ばれている。

ニコラス・ケイジ
貫録を見せつけるニコラス・ケイジ

 10日には審査員の記者会見が行われ、審査委員長のチェン・カイコー監督、メイベル・チャン監督、ダニス・タノヴィッチ監督、監督・プロデューサーのポール・カリー、『モンスーン・ウエディング』(2001)の女優ティロタマ・ショームが出席した。

 タノヴィッチ監督は審査員を務めることの感想を問われると、初監督作『ノー・マンズ・ランド』(2001)で第54回カンヌ国際映画祭に参加した時のことを引き合いに出し「隣のテーブルには映画『マルホランド・ドライブ』(2001)のデビッド・リンチ監督がいて、その隣には『シュレック』(2001)のアンドリュー・アダムソン&ヴィッキー・ジェンソン監督が居たんだ。審査員はこの2作をどうやってジャッジするんだ? って思ったよ。アンフェアだ。いつも審査ってバカげているなと思う」と本音を語った。

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 しかし今回は新人が対象で、映画を作ることの苦楽を知るだけに「1作目を撮った後、2作目へと進める監督は20%ぐらいだろう。それくらい映画作りというのは困難が伴う。その彼らの作品を観賞し、他の人と意見を交わすことが出来ることを光栄に思う。この機会を楽しみたい」と語ると、他の審査員も大きくうなずいていた。

 コンペティション部門の審査結果は、最終日の現地時間12月14日に発表される。(取材・文:中山治美)

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