濱田岳、白石和彌監督とのタッグ作で「釣りバカ」とギャップ
俳優の濱田岳が9日、都内で行われたテレビ東京の連続ドラマ「フルーツ宅配便」(1月11日、金曜深夜0時12分スタート)第1話試写会に出席。同局のドラマシリーズ「釣りバカ日誌」の浜ちゃん役とのギャップを「自分のふり幅を試すにはもってこいの企画」と振り返った。
ビッグコミックオリジナルで連載中の鈴木良雄による同名漫画に基づく本作。デリヘルで働くワケありの女性たちの人間模様を、デリヘルの店長になったごく平凡な主人公・咲田真一(濱田)を通して人情味たっぷりに描く。会見には共演者の仲里依紗、荒川良々、白石和彌監督も登壇。また、白石と共に監督を務めた沖田修一監督も会場に姿を見せた。
濱田は「デリヘルというとワードは強いですが、素敵な人間ドラマを届けられると思います」と本作を紹介。濱田といえばテレビ東京系では「釣りバカ日誌」シリーズの浜ちゃん(浜崎伝助)役でお馴染みとなっており、同作とのギャップも気になるところ。「自分のふり幅を試すにはもってこいの企画。浜ちゃんはだいぶ攻撃的な人間ですけど、今回は振り回される男の役。主演といっても名ばかりの主演で、周りがやることに対してリアクションをとるだけ。視聴者目線で気楽にやれました」
またドラマの見どころを問われると、共演者の前野朋哉の名を挙げ「前野朋哉さんは本当にドMでした」とニンマリ。物語には重いテーマも含まれるが「現場の空気は重くならなかった」そうで、「そこは白石監督の人柄。撮影していて嫌な気持ちになったことも一度もなかった」と白石監督との相性の良さもアピールした。
仲も「デリヘルと聞いても楽しそうだなとしか思いませんでした」といい、「今までたくさん役をやらせてもらってきて、この役はやったことがないので引き出しが増えるなって。自分の肥やしになるということで抵抗もなかったです」とコメント。このドラマをむしろ女性に見てほしいとも話し、「デリヘルというワードで女性は抵抗があるかなと思ったんですけど、女性目線のストーリーになっていて、男性よりも女性が見た方が何か感じることが多いのではないかと思っています。わたしも実生活ではお母さん。お母さんも登場人物として出てくるし、わたしもそういう部分で感じることが多かった」としみじみ。
白石監督はそんな出演者らの奮闘を「キャストの皆さんと現場を作っていけた。最高のチームでした」と絶賛。改めてデリヘル業界を扱ったことについて「僕のデビュー作にはデリヘル嬢が出てくるし、日活ロマンポルノでもデリヘル嬢を扱った作品をやったりした。デリヘルのプロだと思っていたんですけど、今回改めて取材してみると描き切れていないものがまだたくさんあると思った」と手応えを明かしていた。(取材・文:名鹿祥史)
ドラマ24「フルーツ宅配便」はテレビ東京系にて1月11日、金曜深夜0時12分スタート