黒人女性初の政治家役にヴィオラ・デイヴィス
映画『フェンス』でアカデミー賞助演女優賞を受賞したヴィオラ・デイヴィスが、アフリカ系アメリカ人女性として初の米連邦議会下院議員となったシャーリー・チザムさんを描いた伝記映画で、主演を務めることが決定したと The Hollywood Reporter ほか複数メディアが報じている。
本作はアマゾン・スタジオズが企画している作品。ヴィオラが自身の夫ジュリアス・テノンと立ち上げた制作会社ジュヴィー・プロダクションズが、アマゾンとファーストルック契約(スタジオが企画開発費用を支援する代わりに、優先的にプロデューサーや監督の企画を製作・配給できるというもの)を結んでいたことから生まれた。
製作は、ヴィオラとジュリアスが映画『ハッスル&フロウ』を手掛けたホームグローン・ピクチャーズのステファニー・アレインと共に担当し、映画『クローズド・ガーデン』を手掛けたマギー・ベッツが監督、テレビリーズ「コミ・カレ!!」のアダム・カウンティーが脚本を務める。
1924年にニューヨークのブルックリンで生まれたシャーリーさんは、大恐慌時代の影響からバルバドスに移住。その後アメリカに家族とともに戻ってきた彼女は、コロンビア大学で初等教育学の修士号を得た。
そして、保育園園長やニューヨーク市の保育課のコンサルタントを経て、1964年にニューヨーク州議会議員選挙に出馬して当選。1968年には、ニューヨーク州下院第12区の民主党候補として出馬して当選し、黒人女性初の米連邦下院議員となり、1972年には民主党の大統領指名候補の予備選挙にも出馬した。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)