アリータ役で一躍注目の的!ローサ・サラザール大役プレッシャーはねのけ攻めの姿勢
ハリウッド最先端のVFX技術を結集し、日本の人気コミック「銃夢」を『アバター』のジェームズ・キャメロン製作・脚本、ロバート・ロドリゲス監督で実写化した『アリータ:バトル・エンジェル』(全国公開中)で主人公アリータを演じた女優ローサ・サラザールが作品への思いを語った。
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「アリータを演じることになって、『銃夢』を読んだ時の衝撃はすごく大きかった。素晴らしい作品だったからこそ、ハリウッド版がそれを壊すようなことは絶対にしちゃいけないと思ったし、アリータを演じる時はいつでもそのことを考えながら役を生きようと心がけていた」と語るローサ。漫画家・木城ゆきとの代表作への思いはかなり強く、取材前日に行われたジャパンプレミアにおけるファンのポジティブな反応は、世界中を回ったプロモーションツアー中で、最も嬉しい瞬間だったという。「日本のファンの反応が一番心配だったの!」
そう語るローサにとって、アリータ役を射止めたことは、まさにシンデレラストーリーだ。『メイズ・ランナー』シリーズやNetflix映画『バード・ボックス』など脇役が中心だった彼女にとって、初めての主人公役。それもキャメロン製作の超大作だ。
普段は黒髪がトレードマークだが、この日は金髪。それは「本当に急に環境が変わって。今まで私のことなんて、誰も気づかなかったのに、この作品をきっかけにみんなから気づかれるようになったの! パパラッチを含めね(笑)。すごく最高なんだけど、でもやっぱり毎日は大変だから金髪に変えてみたんだ。でも逆に目立っちゃって、めちゃくちゃ気づかれちゃう」と照れ臭そうに笑う。
さぞかしプレッシャーを感じていたのかと思いきや、「プレッシャーを感じるよりも、もうやる気満々って感じ! よっしゃー! やってやる! みたいな気分だったわ」。アクションシーンに挑むため、6か月間のハードなトレーニングにも一切の愚痴をこぼさなかったという彼女はいつだって、「攻め」の態勢を崩さない。それは、彼女が演じるアリータにも共通する。
「たとえサイボーグでも、彼女に共感するところはたくさんあった。純粋な女の子で、恋をした相手になんでも捧げようとしてしまうところなんて、女性なら誰にでもある経験じゃないかな。劇中で、彼女が愛する人にある物をプレゼントしようとするんだけど、思わずダメダメダメ! って止めたくなっちゃったもん」と無邪気に笑う。原作にも登場するそのシーンについては、監督とも随分話し合った。「あまりにも献身的すぎて、いいのかなって。でも、ロドリゲスと話し合って、優しくて純粋な彼女はなんの見返りも求めない。だからこそ、サイボーグでも人間らしい側面があるんだって思えるってことが納得できた。完成したシーンを観た時は、彼女の純粋さに胸が熱くなっちゃった」
一方で「でも、そういうピュアなところもある反面、めっちゃくちゃ強い感じが最高でしょ!」とも。お気に入りは、バーでアリータが暴れまくるシーン。「ロドリゲス監督とアクションとバーって……最高な組み合わせだと思わない!? あのアクションシーンでは、ロドリゲスが『今までのどのバーファイト全てを超えてやるんだ』って言うから、Googleで“バーのアクショントップ10”を調べたの。そしたら、トップ5が全部ロバートかキャメロンの映画(笑)。マジで全部を超えてやる! ってめちゃくちゃ気合い入れて撮ったから、皆さんにもあのシーンは楽しみにしてほしいな」
何を聞いても、とにかく楽しそうに興奮気味に語る彼女の作品への情熱は、本物。大きな目を開いて、まるで漫画のようにくるくる表情を変えるローサが演じるアリータは、どの映画に登場したサイボーグよりも、人間らしい存在であると感じられるはずだ。(森田真帆)