山下リオ、目標は故郷・徳島の観光大使!自分磨き誓う【徳島国際映画祭2019】
女優の山下リオが9日、徳島国際映画祭2019の徳島セレクション1で上映された主演映画『あの空の向こうに』『あの空の向こうに~夏雲~』の舞台あいさつに、川野浩司監督と共に出席。故郷・徳島県を舞台にした作品で、昨年に続き本映画祭のステージに立った山下は、「映画のお仕事で徳島県と関われることが心からうれしい」と笑顔を見せ、「徳島県の観光大使をめざすつもりで、自分をもっともっと磨いていきたい」と決意を新たにした。
第1弾『あの空の向こうに』が好評を博し、その続編となる『あの空の向こうに~夏雲~』が制作され、今回、本映画祭で連続上映を実現。主人公・亜海(山下)を軸に、自転車部のチームメイトとの淡い恋に揺れた前作に続き、第2弾『~夏雲~』では、夢を再発見した亜海が、自分と向き合いながらさらに成長していく姿を描く。なお、徳島県で初披露された後、明日10日にはゆうばり国際ファンタスティック映画祭2019でも上映されることが決定しており、山下が現地で舞台あいさつに登壇する。
YouTubeにおける第1作~2作の予告編の合計再生数が51万2,000回(当日調べ)を突破。徳島県鳴門市と兵庫県南あわじ市、香川県東かがわ市が連携して設定したサイクリングコースのPRと川野監督のコラボレーションによって企画され、「自転車がいかに素晴らしいか」をテーマに誕生した。メガホンを取った川野監督は、「今回、第1作、第2 作と連続で観られるということで、山下さんをはじめ、俳優たちがわずか1年ですごく成長している姿が映し出されているので、そこは大きな観どころですね」と語る。
一方、2作連続で主演を務めた山下は、「自転車を通して、自分と向き合いながら精神が研ぎ澄まされる感覚が確かにありましたね。そして、徳島県の自然がとても美しかった」と手応えを感じながらも、「ただ、自転車で3つくらい山越えをさせられて、本当に泣き出しそうになるくらいきつかった。しかも、カットなしの長回し。ところが、撮影から帰ってきたら、川野監督、一人でお弁当を食べて……内心『食べるの待っててよ!』って思いました(笑)」と恨み節。これに対して川野監督は、「腹が減ったら食べるでしょ」と笑顔で開き直り、会場の笑いを誘った。
とにかく故郷・徳島県が大好きだという山下は、降壇後のインタビューで、「1週間くらい休みがあるとすぐに帰って来ちゃうので、まだ通っている感があるんですよね」とニッコリ。「特に阿波踊りの時期には必ず帰って来る」といい、「ここに戻って来ると、スイッチがオフに切り替わるのが実感できるんです。だから、徳島県は、きっと生涯離れられない場所」と郷土愛が止まらない。
さらに、昨年に続いて作品作りや映画祭で徳島県と関われたことが「心からうれしかった」という山下は、「映画祭も年々盛り上がりを見せているのは素晴らしいこと。徳島県は、どちらかというと映画館も少なく、映画に触れる機会のない土地だったので、こうやって映画に興味を持ってくださって、会場がいっぱいになるってすごく新鮮。徳島県自体、町も人も温かく、撮影に適した場所なので、たくさん映画が作られるといいですよね」と目を輝かせる。
そして最後に、「そのためにも、徳島県の観光大使をめざすくらいの気持ちで、自分をもっともっと磨いていきたい。私が活躍することで徳島県が活気づくことができたら最高ですね!」と締めくくった。(取材・文:坂田正樹)
徳島国際映画祭2019は、徳島市内のあわぎんホール(徳島県郷土文化会館)にて3月10日まで開催中