岸井ゆきの、成田凌と“肩トン”で笑顔
女優の岸井ゆきのが12日、都内で行われた主演映画 『愛がなんだ』の完成披露舞台あいさつに成田凌と登壇。成田の印象について「優しかった」と笑顔を見せた岸井は、フォトセッションでも劇中で登場する“肩トン”を成田と披露するなど、和やかな雰囲気でトークを行った。
直木賞作家・角田光代の恋愛小説を映画化した本作は、好きになってくれない相手・マモル(成田)をいちずに追う28歳のOL・テルコ(岸井)の恋模様を描く。壇上には岸井、成田のほか、共演者の深川麻衣、若葉竜也、メガホンをとった今泉力哉監督も登壇。フォトセッション時には岸井が成田と、深川が若葉とペアを組み、女性陣の肩に男性陣が顔を乗せる“肩トン”のポーズで撮影が行われた。
岸井が「脚本になかったモノローグが追加されたり、すごく映画を楽しんで観ることができました」と作品の感想を語ると、成田も「初めて観たのは編集室。最近観た映画で一番面白いと思いました。(出演しているにもかかわらず)客観的に楽しむことができました」と出来栄えに手応えを感じている様子だった。
岸井は成田との共演について、「今思えばストイックになっていた」という。二人の距離感が重要な作品であるため、「成田君と仲良くしすぎてそれが画面に出てしまったらって思って、コミュニケーションはとるけど、深入りしないというか、少し距離をとっていたんです」と紹介。成田はそんな岸井の思いに気付かなかったそうで、「取材の時に『距離をとった』と言っているのを聞いて知ったんです。僕のほうはガンガン話にいっていて……」と苦笑いで振り返った。
成田も、「女性から見てダメな人、だけど憎めない」というキャラクターを演じるため、役づくりの面でさまざまな工夫をした。「普通にやったら嫌われることを丁寧に丁寧に演じました。今まで一番丁寧にやったかもしれないです」「絶対モテないであろう要素をいっぱい詰めたんです。テルちゃんをずっと車道側に寄せて歩いたり。普段は絶対しないですけど。ちょっとイラっとするようなところを要所要所でいれるようにしました」と明かした。
成田のそんな工夫に撮影中気付いていなかったという岸井は、「お互い気付けなかったけど、それでよかったのかも」と照れ笑い。さらに、「初日においしいお菓子をくれたりしたんです。突然のサプライズという感じでケーキでした」と成田とのエピソードを紹介した岸井は、「(演じた)マモちゃんと違って、成田君は優しかった」と話して、成田を照れさせていた。(取材・文:名鹿祥史)
映画『愛がなんだ』は4月19日より公開