キャプテン・マーベル女優『エンドゲーム』後の撮影に一苦労 並ならぬ努力のワケ
マーベルスタジオ最新作『キャプテン・マーベル』(全国公開中)で主演を務めた女優のブリー・ラーソンが、大抜擢以降の日々を振り返りながら、同スタジオ初となる単独女性ヒーロー映画の主人公を務めた、胸中を振り返った。
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アベンジャーズ誕生前の1990年代を舞台に、記憶を失った戦士ヴァース(ブリー)の戦いを描く本作。キャプテン・マーベルは、4月26日に公開される『アベンジャーズ/エンドゲーム』に登場するが、ブリーが『キャプテン・マーベル』の撮影に入ったのは、『エンドゲーム』を終えた後。ブリーは「時間を逆行することになるわけですから。実のところ、かなり難しかったです」と苦労を明かす。
一方で「でも、ちょうどそのころにMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)10周年記念の集まりがあって。マーベルのベテランたちがみんな集まっているものだから、いろいろと聞いちゃいました」とも。「スムージーは何を飲んでる? どれだけ水分補給してる? コスチュームを着てるときどうやってトイレに行ってる? ジムに行くペースは? とか、くだらないとわかっていても、基本的な質問をしちゃうんですよね」
そう語るブリーだが、キャプテン・マーベルへの思いは並ならぬものがあり、9か月もの肉体改造を敢行して撮影に備えた。撮影前には、ジープを押して坂道を上がれるまでになった完璧な肉体改造の理由を、彼女はこう語る。「私が伝えたいと思っているのは、私たちにだって、驚くべきことができるんだということです。ただコスチュームを着て力持ちの女性を演じているのではなく、実際に、約100キロのウエイトを持ち上げらえるようになってから撮影に入ったということが、多くを物語っているんだっていうことを感じてほしい」
ちなみに数多くのトレーニングの中でも、柔道に1番ハマったといい、今も訓練を継続中。「撮影のころより、よっぽど上達してるんだから!」と自慢げに語ったブリーは、「体験そのものが楽しいし、柔道の哲学に共鳴する部分があるんだと思います。余韻が残るんです。習ったばかりのテクニックに思考をめぐらすと、対人関係であったりとか、普段の生活に取り入れられるものがあって、世の中を全く違う目で見ることができるようになりました。それも良い方向でね」
すでに日本を除く世界興行収入は、4億5,000万ドル(約500億円.1ドル110円計算)を突破する大ヒットを記録中。MCU初の女性単独主役を務めたことで「自分が出演した大型ヒット映画のおかげで、フェミニズムの話を一日中していられる(笑)。こんなことが可能になるなんて思ってもみなかったことですからね。本当に夢がかなったみたいに感じています」と冗談めかして語るブリーは、同時に真剣なまなざしで語っている。
「9か月の訓練に75日間の撮影……ほぼ1年にわたって厳しい毎日に向かっていくには、何か自分を推し進めてくれるもの、燃料になってくれるものがないといけません。放っておくと、簡単に燃え尽きてしまいますから。だから、映画を作っているというだけではない、何か否定できないものを持っておく必要がありました。私にとって、スクリーンで女性の複雑さを表現すること、さまざまな女性の経験を語る映画にするんだと確信できることは、とても大事なことだったんです」(編集部・入倉功一)