フランスの鬼才が描く“西部劇×サスペンス”!『ゴールデン・リバー』日本公開決定
『ディーパンの闘い』で2015年カンヌ国際映画祭のパルムドールを獲得したフランスの鬼才ジャック・オーディアール監督が手がけた初の英語作品『ザ・シスターズ・ブラザーズ(原題) / The Sisters Brothers』の邦題が『ゴールデン・リバー』に決定し、今年7月に日本で公開されることとなった。
【動画】『ザ・シスターズ・ブラザーズ(原題) / The Sisters Brothers』予告編(英語)
本作は昨年の第75回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品され、ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞(監督賞)を受賞した作品。フランスのアカデミー賞と言われるセザール賞でも監督賞、撮影賞、美術賞、音響賞の4冠を達成した。殺し屋兄弟を暴力とユーモアを交えて描いたパトリック・デウィットの小説が原作となっている。
舞台はゴールデンラッシュにわくアメリカで、普通を夢見る兄・チャーリーと裏社会でのし上がりたい弟・イーライという「シスターズ・ブラザーズ」と呼ばれる凄腕の殺し屋兄弟が登場する。2人は偵察係の男とともに、黄金を見分ける方法を発見した化学者を追うことになる。西部劇としての面白さもありながら、登場人物たちの善と悪がツイストするサスペンスの要素も兼ね備えた人間ドラマだ。
殺し屋とは思えない真面目さで観客をクスリとさせるチャーリーを演じたのはミュージカル映画『シカゴ』(2002)で第75回アカデミー賞の助演男優賞にノミネートされ、『シュガー・ラッシュ』のラルフの声でも知られるジョン・C・ライリー。緊張感みなぎる凶暴さとどこか憎めない純粋さの両方を持つ粗野な弟・イーライ役は『her/世界でひとつの彼女』などのホアキン・フェニックスが務めた。『ナイトクローラー』などのジェイク・ギレンホール、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などのリズ・アーメッドも出演しており、濃厚で新しさのある西部劇をつくりあげている。(編集部・海江田宗)