冨永愛、マックイーンさんから型破りな依頼 強風の中イナバウアー!?
モデルの冨永愛が28日、都内で行われた映画『マックイーン:モードの反逆児』(4月5日公開)トークイベントに、ファッションジャーナリスト・生駒芳子と登壇。ファッション業界を目指す学生約400人を前に、今は亡き天才デザイナー、アレキサンダー・マックイーンさんとの思い出話に花を咲かせた。
本作は、「ファッション界の反逆児」と呼ばれ、華々しい活躍をしたイギリスのファッションデザイナーで、2010年に40歳の若さで自ら命を絶ったアレキサンダー・マックイーンさんの生涯を追ったドキュメンタリー。
日本とパリを拠点に活躍するトップモデルの冨永は、これまで数々のマックイーンさんのコレクションに参加しており、「映画を観て、悲しさがこみ上げてきました。時代を担ってきたデザイナーで、素晴らしい才能を持ち、唯一無二の存在でした」と生前を回想。マックイーンさんのショーモデルは特別な存在で、「アメリカンドリームくらいのもの。一目置かれていました」と紹介し、自身もオファーをもらった時は「うれしくて、二つ返事で引き受けました」とも語った。
中でも思い出深いのは、自身がトリを飾ったコレクションで、「大きな重い布団みたいなコートをまとって、直径3メートルくらいの扇風機が目の前にある透明なトンネルの中を歩いた」こと。その際の強風は「コートが真横にたなびくくらい」だったとか。加えて、「自分の世界観を表現することにこだわりを持っている」というマックイーンさんから、強風の中でイナバウアーのようなポーズを要求されたことも。コートの重さで倒れる心配もあったが、やり切った冨永は達成感で満たされたそうで、「彼の世界観はすごく特別。ああいう体験はこれまでになかったです」と懐かしんだ。
また、「デザイナーの世界観を表現するのがモデルの仕事なので、無理難題を出されても『ノー』と言う人はいない」とモデルとしてのプライドも見せる冨永。さらに、モデルとして活動を始めて約20年経つが、「若いデザイナーたちのショーにも出ていきたいと思っています」と飽くなき欲求に目を輝かせていた。(取材:錦怜那)