広瀬すず「なつぞら」ヒロインは“運の強さ”が似ている
NHK連続テレビ小説「なつぞら」でヒロイン・なつを演じる女優の広瀬すずが、平成最後の朝ドラヒロインと「運の強さ」が似ていると語った。
朝の連続テレビ小説100作目という節目の作品となる本作は、戦災孤児となった少女・なつが、北海道の酪農一家に引き取られ成長する姿を描く。たくましく育ったなつは、“漫画映画”と呼ばれていたアニメーションの世界へと踏み出していく。
広瀬は、「なっちゃん(なつ)もそうですけど、わたし自身も人や作品とのめぐりあわせの運だけは異常に強いなと思っているんです」といい、「平成最後の朝ドラ。特別な作品に携わることができるのは本当に幸せで光栄なんですが、また運を使っちゃったという気持ちです」と笑ってみせる。
妹の面倒を見ながらも戦災孤児として日々を精いっぱい生きていたなつは、父の戦友である柴田剛男(藤木直人)に引き取られ、北海道にある柴田家で暮らすことになる。「なつは『幸せだ』と言葉や表現をきちんと伝える子だなと感じながら演じています。でもわたしはあんなにいい子じゃない」と笑う広瀬は、「なつは太陽のような存在の子。見習わなきゃいけないなと思うくらいにすてきな女の子」と付け加えた。
そんな柴田家で、なつの育ての母親となる・富士子にふんするのは、1996年に朝の連続テレビ小説第54作「ひまわり」で主演を務めたことがある松嶋菜々子。“朝ドラの先輩”にあたる松嶋の印象について広瀬は「すごくカッコいい女性であり、“女優さん”で、お会いするたびにオーラを感じます。でもお母さんの愛情や優しさも感じるんです。そのトーンと温かさに支えられています」と全幅の信頼を寄せている様子だった。
また、劇中の広瀬のセリフは北海道の方言が混じっており、耳に残るとのこと。「『そったらこと』とか『なしてよ』とか。それこそ『そだね』といった方言もセリフで登場します。真似したくなるような方言なので、そこにも注目してほしいです」
本作の語りを担当するのは内村光良。語りの仮収録の現場を訪れた広瀬は「なんて包み込んでくれる言葉なんだろう」と感じ、「ずっと泣いていたシーンを撮影していたときだったんで、内村さんの言葉に『ひとりじゃないんだ』と救われたような気持ちになったんです。内村さんの声がとてもすてきで、そのフワッとした温かさは視聴者のみなさんにも楽しんでいただけると思います」と呼びかけた。(取材・文:壬生智裕)
連続テレビ小説「なつぞら」はNHK総合、NHK BSプレミアムにて放送中