『えいがのおそ松さん』6つ子声優が集合!櫻井孝宏の「深い作品」分析に総ツッコミ
『えいがのおそ松さん』舞台あいさつが、31日に丸の内ピカデリーで行われ、おそ松役の櫻井孝宏、カラ松役の中村悠一、チョロ松役の神谷浩史、一松役の福山潤、十四松役の小野大輔、トド松役の入野自由ら“6つ子声優”がそろって登壇した。
赤塚不二夫の代表作「おそ松くん」の6つ子が、ダメダメな大人になった姿を描いた本作。6つ子の声優陣は、現在アニメ業界を代表する売れっ子ばかりということで、ようやくこの日、全員登壇の舞台あいさつが実現。櫻井も「ついに6人が揃いました。一回くらいは揃えばカッコがつくかなと思っていましたけど、ようやくその日が来ました」と晴れ晴れとした顔を見せた。
本作は、まさかの泣ける「おそ松さん」としても話題。すでに何回か観たという櫻井は「もしかしたら深い作品だったのかも……と、だんだん思い始めました。最初、僕は上っ面を観ていただけかもしれない。もしかしたらすごいメッセージが隠されているのかも」と告白。しかし、福山からは「収録のカオスを思い出せ!」とツッコミを受け、中村からも「僕は1回しか観てないけど、櫻井さんがそう言うと不安になってきました……。でも映画を観たばかりの(観客の)皆さんのリアクションを見ているとそうでもないかな」と身も蓋もないコメントが飛び出し、会場は大盛り上がりとなった。
さらに神谷は「108分、疲れましたよね。前半、ワーッと言っていてアフレコでも疲れたことを思い出して。最後は感動させられたけど、『違うやん、(脚本の)松原秀が適当に書いた本じゃん』と。騙されたと思って……でもいい作品だったなという感想です」と笑顔。さらに小野が「櫻井さんがおっしゃっていた通り、僕も深いんじゃないかと思っていたんですけど、一番最後はあんな感じじゃないですか。考えるだけムダだなと思いました」と本作らしいコメントを付け加えた。
劇中には18歳の6つ子も登場しており、キャスト陣は大人と18歳の6つ子を演じ分けることに。なかでも神谷は、18歳のチョロ松を甲高い声で演じて強い印象を残しており「台本に指定があったんです。他の皆さんが台本にナイーブとか、おそ松は変わらないとか。でも僕の場合は、甲高いと書いてあるから、そうやらなきゃと思って。チョロはいつも気持ち悪いけど、今回は突き抜けた」と述懐。しかし、キャスト陣が本作の取材を通じて「チョロがヤバい」と言い続けてきたことで、観客のハードルが上がったとクレームをつける。「だから試写会でも、ついに誰もチョロ(のシーン)で笑わなくなって。『そんなにウケていませんでしたよ』と。本当にやめろと。皆さんの記憶を消したいくらいです」と嘆いてみせた。
そして最後のコメントを求められた櫻井が「6つ子みんなでおしゃべりができてうれしかったです。これからも、いろんな場所に舞台あいさつに……主にトド松(入野)が行きますが」と語ると、入野は十四松のセイフを使って、観客と一緒に「頑張りマッスルマッスル! ハッスルハッスル!」。観客との一体感を目の当たりした本家・十四松声優の小野は「そうやってやるんだね……」と感心した様子をみせた。(取材・文:壬生智裕)
『えいがのおそ松さん』は全国公開中