『アベンジャーズ/エンドゲーム』監督、シリーズ完結編に込めた思い
映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(4月26日全国公開)のメガホンを取ったアンソニー&ジョー・ルッソ監督が、シリーズ完結編となる本作に込めた思いを語った。
前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でアベンジャーズが最強の敵サノスに敗北するという結末を描き、世界中のファンを驚愕させたルッソ監督。『インフィニティ・ウォー』のエンディングについて、監督は「ヒーローたるものが、どうやったら喪失から前に進むことができるのか。『エンドゲーム』で各キャラクターがあのような事態にどう向き合うのかを描くために、考え尽くさないといけませんでした」と振り返る。
ルッソ監督いわく、本作は当初『アベンジャーズ/インフィニティ・ガントレット』と呼ばれていたという。正式タイトルとなった“エンドゲーム”という言葉は、『インフィニティ・ウォー』でドクター・ストレンジが発していたが、監督は『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』でトニー・スタークが放った「That’s the endgame.(これがエンドゲームだな)」というセリフから来たものだと明かす。
「未来志向が強いトニー・スタークが、何かが起こるかもしれないと不安になり『エンドゲーム』という言葉を使ってその感覚を表現するというアイデアが気に入りました。物語がすべてその何かに向かって進んで行く。エンドゲームという言葉は、『宿命と決定的な最終状態』を表す意味を持っていました」
また本作では、アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソーといったアベンジャーズの初期メンバーにスポットを当てたと話すルッソ監督。MCUの核となるストーリーには常に彼らが関わっていたことから、「(世界観を)作り始めてくれたヒーローたちに、その終着点を描く重要な役割を担ってもらうと考えるのは当然のことでした」とストーリーの完結には彼らが必要不可欠であったという。
ルッソ監督は、『アイアンマン』から始まった壮大なサーガを完結させるにあたり、MCU以外の映画は参照しなかったと振り返っており、「これまでの21作品にひとつの終止符をつけるということ自体が非常に難儀な任務でしたので、もっぱらその21作品にだけに注意を集中させました」と自信をのぞかせる。『インフィニティ・ウォー』とは視点やトーンが全く異なるという本作で、監督はどのような結末を描いたのか。(取材・文:編集部・倉本拓弥)