バットを持った怒りの女子高生…『JKエレジー』公開日決定
インディーズ映画の登竜門とされるスラムダンス映画祭のほか、大阪アジアン映画祭、ヒューストン国際映画祭など数々の映画祭で評価された映画『JKエレジー』の公開日が8月9日に決定した。
講談社主催のオーデョション「ミスiD」に入選した経歴を持つ希代彩が主演を務めた本作は、自分だけを信じて力強く生きるヒロインが、現代社会の閉塞感を打ち破るハイパー青春活劇とされている。共演は「『僕のヒーローアカデミア』The“Ultra”Stage」など人気の舞台に数多く出演している俳優の猪野広樹、現在公開中の映画『恋するふたり』に出演している芋生悠らで、今作が劇場映画デビューとなる新鋭・松上元太がメガホンを取った。
主人公は17歳の女子高生・梅田ココア(希代)。なけなしのバイト代をギャンブル狂の父(川瀬陽太)とニートの兄(前原滉)にたかられ、うんざりするような毎日を過ごしている彼女にはある秘密があった。それは学校とバイトの合間に「クラッシュビデオ」に出演しているということだ(クラッシュビデオは小動物や植物、食べ物など、形あるものが女性に踏み潰されたり、破壊されたりする様を見て性的欲求を満たす目的で作られた動画)。
当初は兄の知り合いであるカズオ(猪野)に無理やり頼まれて出演していたココアだが、次第に「踏み潰す感触」が快感にかわってくる。しかし、クラッシュビデオへの出演がバレ、「大学に行く」という夢を持つココアにとって大事な、奨学金の推薦が取り消されてしまう。
「私が何かいやらしいことでもしたんですか?」。普通の生き方とはなんなのか? 正しいとはなんなのか? 家族も大人も誰も助けてくれない世界に直面した女子高生・ココアの中に、絶望と怒りが込み上げてくる……。(編集部・海江田宗)
映画『JKエレジー』は8月9日よりテアトル新宿ほか全国順次公開